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2018.02.16

ルドンの黒からルドン-秘密の花園へ

 三菱一号館美術館で「ルドン―秘密の花園」展(2018年2月8日~2018年5月20日)の内覧会に参加してきました。

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                グラン・ブーケ(三菱一号館美術館)(写真は全て特別に許可をいただいて撮影したものです)

 始めてルドンの黒を見て衝撃を受けたのは2007年。Bunnkamuraでの「ルドンの黒
奇怪な、でも恐怖よりも哲学のようなものを感じさせる異形の数々

このときには黒に圧倒されたけれど、その最後に色にあふれた花の絵があった。黒の対極にある色彩が心に残った。
 その心に残った色彩が2012年の三菱一号館美術「ルドンとその周辺-夢見る世紀末」。

そして今、ドムシー男爵の城館の食堂装飾画とグラン・ブーケをはじめとする秘密の花園が現れた。

 もちろん黒のルドンもたくさんあったし、その不思議な奇怪さは人の心をつかんで離さない。

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              「夢の中で」のシリーズ(三菱一号館美術館)

 



 ただ、「黒の」といわれている時代にもそれ以外の作品もたくさんあり、たとえば

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             オルセー美術館のキャリバンとキャリバンの眠りが並んでいる。

そして今回、展示室に入って一番ドキッとしたのはこの°ドムシー男爵の城館の食堂壁画

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 パネルになっているグラン・ブーケ以外はいかにも食堂にふさわしい題材と配色になっている。正直最初は「これもルドン?」と思った。華やかな花でもないし、黒のルドンでもない作品なのだが、一枚一枚を見ていくとそこにはやはりルドンがあった。

 

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 一枚一枚を見ると一つ一つの植物が、やはりルドンであって、どの花もどの枝も現実とはちょっと図土がって良そうな感じ。

 高橋館長の「前半生の黒い作品群から次第に抜け出しつつあった1890年代のルドン。そのルドンが、新たに絵画と装飾という命題に挑みながら、光と色彩を追求して言った最初の大作」という言葉がとてもしっくりとくる。

 ここではパネルで展示してあったけれど、この配色の中での青を基調とした「グラン・ブーケ」画どれだけ華やかに見えるのか・・・

 そしてもうひとつ、食堂壁画であるこれらの作品は床から2mぐらいの高さに飾られ底他のだという。その高さにあわせて、下のほうが細かく、上のほうが大きく描かれている。

 「グラン・ブーケ」を下のほうから取ってみたらこんな感じ。

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高いところにあった感じが伝わるかな。

 そして秘密の花園。

 この展示室も花園の一部だけれど、2階には花瓶に生けた花の絵が年代順に展示してあった。

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 ひろしま美術館の「青い花瓶の花」とニューヨーク近代美術館の「首の長い花瓶に生けられた野の花」の2つの花が並べて展示してあった。このひろしま美術館には一度行ってみたいなぁ・・・

 黒と奇怪さで好きになったルドンだけれど、彼の描く花は花であって花でない感じ。もっと違う作品をまた見に行きたい。





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