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2017.03.21

江戸ノスタルジア

 町田市立国際版画美術館で2017年3月11日~4月9日まで行われる「江戸ノスタルジア」展を見てきました。

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 明治時代に見た江戸時代への憧れ、ちょうど私たちが「大正ロマン」とかに憧れを感じるのと同じように、明治時代の人たちは西洋が入ってくる前の江戸に憧れを感じたのでしょうか。
揚州周延(ようしゅうちかのぶ)のものが多かったのですが、なかなかよかったです。

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江戸の12ヶ月のなかの8月の月見。着ている着物の模様があでやか。琴を奏で、お茶を立ててウサギの月見団子を備える。なかなか楽しそう。ウサギの団子は普通のお団子に耳をつけたのかなぁ?

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月岡芳年の「風俗三十二相」「うるささう」。どこがうるさいんだかよくわからないけれど、楽しそうではある。

この「風俗三十二相」にはなかなか楽しい絵があった。
また、江戸時代のヘアスタイル一覧みたいなシリーズがあったり、江戸時代には描くことの許されない大奥の様子を描いたものなどがあり人物画は好きではないCosにもなかなか楽しい展覧会だった。

 今回は撮影可なので、カメラを持っていくのがお勧め。

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江戸と北京― 18 世紀の都市と暮らしー

江戸東京博物館で行われている「江戸と北京-18世紀の都市と暮らし-」展(2017年02月18日(土)〜04月09日(日))を見てきました。

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まず真っ先に出迎えてくれたのが、このモンチッチ。中国でも人気のあるというモンチッチが清の時代の婚礼服を着ているのだそうだ。そう思ってみると、いつものモンチッチの顔が中国っぽいものに見えてくるから不思議だ。

 1月に見てきたポーラ美術館のトルクメンの女性の結婚衣装ともどこか重なるところもある気がするのは同じ大陸だからかな。

 今回は18世紀の江戸と北京に焦点を当てた展示。どちらの国もちょうど安定した状態で、それぞれの文化が花開いている。今回の目玉は北京と江戸のそれぞれの町の賑わいを描いた絵巻3巻。

     (展示の様子は期限が切れたので画像を削除しました)


最初に見たのは今回初公開と言う「乾隆八旬万寿慶典図巻」。乾隆の誕生日を祝った街の様子を絵巻にしたものだけど、写真でわかるようにずっと長く展示してある。もちろん見えている部分が全部と言うわけではないのがすごい。みんなが赤と白の帽子(?)をかぶり、見世物の象や同じ服装をした団体と思える人たち。何をしているのかよくわからないけれど、一人で無知を振り回している人などもいる。細かな部分をじっくりと見ているとこの時代の中に入っていくことができる感じ。写真を見てもわかるように鮮やかな色が華やかさを演出している。
 絵巻の中の興味深いものについては壁に複製が展示してあってとても見やすくなっている。一人ひとりの様子をじっくり時間をかけてみるのも楽しい。

これに対して日本はというとベルリン国立アジア美術館から11年ぶりに里帰りした「熈代勝覧」(きだいしょうらん)。江戸の賑わいが伝わってくる。

       (展示の様子は期限が切れたので画像を削除しました)

 神田今川橋から日本橋までの商家や魚河岸などの賑わいを描いたもの。いろいろな店を一件ごとに「何の店だろう?」とか、どんな売り方をしているんだろうなどと考えるのはとても楽しい。この絵巻の上側には当時の看板や持ち物などの展示があって、同じものがどこにあるのか探したりしているとあっという間に時間がたつ。

 そして、もう一巻の絵巻が康熙帝60歳の式典を描いた「万寿盛典」。

       (展示の様子は期限が切れたので画像を削除しました)


 これも中に描かれているものが上に展示されている。一番左側のサルは帽子屋さんの看板。ここに展示してある看板がこっちもとても面白い。日本と違っていろいろな民族の人が来るからか、中国語の読めなくてもわかるような気がしてくる。
 ただ、絵巻自体はちょっと細かいので単眼鏡持参がおすすめ。


 正直なところ、この3枚を見るだけでかなり時間がかかってしまうがこれ以外にも日本と中国の文化を比較した展示があれこれと。

        (展示の様子は期限が切れたので画像を削除しました)


 これはさっきモンチッチが着ていた婚礼服(やはり皆さん熱心に見ていらした)。リボンが縫い付けられ、刺繍が施されていて、とても華やか。赤い台の上にあるのが金製の爪カバー・・ネイルファッションだ!今も似たようなことをやっている気がする。向こうの方にあるのが靴。この靴は纏足をしていない足のもの。中国=纏足と思っていたCosにとってはちょっと驚きでした。

 このほかにも育児の様子を描いたもの、おもちゃを描いたもの、寺子屋(中国では「閙学童図」(学習中に騒ぐ学童))などがあって、どれも国によって違っているのに同じように見えるのが面白い。

 日本の江戸についてはここ東京江戸博物館をはじめいろいろなところで見ることができるけれど、こんな風に中国(北京)と比べてみることができるのが面白かった。

4月9日まで 東京江戸博物館で。なお、今回使用した写真は博物館から特別な許可をいただいて撮影したものです。会期終了後は削除する予定です。



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2017.03.05

熱海で観梅

 友達と早起きをして熱海に梅を見に行こうと言う話になった。ところがまだ熱海に向かってないのに電車の中の隣のおばちゃん(おばぁちゃん)のグループは「熱海は小田原で乗換え?新しくなって・・・」とか言ってるし、反対側の隣のおねぇさん(おばさん)は熱海までの乗り換え案内を見ているし・・・着く前から悪い予想。

 小田原で友達と合流するも電車の中央部分は混んでいたようだけど、14号車は立っている人はいない程度の混雑。「広いから混んでも大丈夫だよねぇ」とか「チケットを買ってから行くか、行ってから買うか」なんていう相談をしながら熱海へ。

 まずは東海バスのチケット売り場で、「入館券+バス往復」のチケットを購入。一般も学生も300円引きなのはありがたい。が、予定していたバスには乗り損ねた上に、バス停は長蛇の列。全員行き先は同じだから混んでいる予想がつく。Cosたちは一台目の臨時バスにもうちょっとのところで乗り損ねて、結局次の定時バス。

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 リニューアルしたとのことだけど、入り口を入ってのエスカレータは変わらず、ひたすら登っていく。この登っていくことで、なんとなくわくわく感が出てくる。そしてそのわくわく感を尾で迎えするのが、この万華鏡タイプの展示。

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天井に投影された万華鏡のような模様が来る人を歓迎している。
 杉本博司によってリニューアルされたMOA美術館はますますしっとりと落ち着いた美術館になっている。
2017年3月14日まで「リニューアル記念 特別名品展 + 杉本博司「海景 – ATAMI」。ということで、海が見えるロビーにも杉本博司の写真。

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彼の水平線を撮った写真。(熱海の海だったかどうか覚えてないのだが・・・)ちょうど海と向かい合わせに展示されている。
 ロビーから館内に入るとそこは真っ黒な壁で暗い室内に日本画などが展示されていて抑えられた照明にもしっくりと来る。

 もちろん今回の目的は尾形光琳の「紅白梅図屏風」での観梅。

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リニューアルされてから写真撮影OKになった(もちろん所蔵品だけだろうけど)のでCosを含めみんな写真をとりまくっている。写真にしてみるとまったくわからないけれど、無反射のすごくいいガラスが使われていて移りこみはまったくない。このガラスのおかげで光による劣化が防げているのだろうか。
 予想通り残念ながら人が多くてのんびりの独り占めして鑑賞することはできなかったけれど、都心で見るのに比べれば人はずっと少ないし、

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こんな風に両方をじっくり眺めるチャンスも多少はあったりしたのはうれしかった。さすが熱海まで来た甲斐があったなぁ。


 

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野々村仁清作国宝「色絵藤花文茶壷」藤の花が風に揺れている。このためだけの特別室が今回作られたという。真っ黒な部屋の中で茶壷だけが輝いている。この写真を撮ったときにも周りに人はいたんだけど、顔さえ入り込まなければ写真には写らない。レプリカでいいからほしいなぁ


面白かったのがこれ。

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桃山時代に描かれた「洋人奏楽図屏風」。MOA美術館には何回か着ているから見たことがあるのかもしれないけれど、異国の地に想像を膨らませている日本人画家の思いが伝わってくるような気がする。

 最後の一角は杉本博司の「「海景 – ATAMI」。

写真は撮らなかったけれど、「加速する仏」、これは杉本の三十三間堂の千仏仏をうつした「仏の海」を動画にしたもの。ゆっくりと写真が切り替わっているときには一つ一つの仏の表情を楽しめるのだが、次第に早く切り替わるようになり最後には溶け合わさってしまう。その途中で、思いもよらぬ表情が見えたりして、ちょっと怖くなったりすらした。

 熱海の海の写真は同じ場所をとっている(のだろうと思う)けれど、それぞれが違った表情をしていてとても面白かった。「水平線の二倍の距離に焦点を合わせている」ということだったけれど、それがこの複雑な表情を生んでいるのかもしれないな。

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 千葉市美でも見た「月下紅白梅図」。やはりここには須田さんの梅の花がほしかった。

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