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2013.09.29

三内丸山遺跡~~その1~~

 今回の旅行で一番得をした気分だったのはここ。

 青森県立美術館の人に「6時までやっていますからこれからでも間に合いますよ」と言われてその気になって数百メートルの距離を鞄を転がしていってみたところ、
「発掘現場見学--本日17:00まで」の文字。一旦は鞄を転がしていこうかと思ったけれど、実際には細い林の中の泥の道を上らなきゃならないことが分かったので、慌てて時遊館の総合受付に荷物を預け、発掘現場へ。

 到着したのは16:50。つまり、終了10分前。しかし、現場でまだ説明している方がいたのであわててそこに加わって説明を聞く。

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 この何のことはない地面の白っぽくなっているところが道路の跡だという。明らかに土の硬さが違っていて掘ってみるとすぐわかるのだそうだ。

 この道路の幅は10mもあり、長さもわかった限りでは300m以上のものと400m以上のものの2本(だったと思う)。道路と言っても2,3mも幅があれば十分なはずの縄文時代になぜこの幅の道路があったのか、道路ではなく広場だったかもしれない、祭祀場だったかもしれない、それについてはまだわかっていない。

そして道路のすぐわきにはたくさんの土杭墓。この遺跡では道路の両端にたくさんの土杭慕があったそうで、死者が生者とともにいたとのこと。

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 この石の並べ方が環状配石といういわゆるストーンサークル。三内丸山遺跡ではいくつも出ているが、ほかの環状配石は何体もの土壙墓の周りに配置されているのに対して、今見つかっているこの環状配石からは一基の土壙墓しか見つかっていないという。もしも、それが正しければ新しい発見につながるのだも。

 最近発見された人面土器を発見したのもここにいらした方。と言ってもほかのものを掘っている時に見つけたとのことでしたけれど、そんな話を聞くとこっちまで気分がわくわくしてくる。

 あっという間に5時過ぎ。もうとっくに終わっている時間なんだけれど、最終日ということもあるのか、まだまだくる見学の人に丁寧に解説をしてくれている。申し訳ないなぁと思いながらも発掘の様子、あっちでは土杭慕がたくさん出たとか、土器が出たとかのお話を楽しく聞いてしまった。

 時遊館に戻ると閉館時間まであと30分ほど。発掘現場に行く前に総合受付の方に聞いておいたバスも閉館時間直前なので、ぎりぎりまで「さんまるミュージアム」を見ることにする。

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 2013年9月23日までの展示の縄文ポシェット。本当にポシェットかどうかは別として、実物を見られたのはこれもとてもラッキー。(もちろんほかの時期に来ればその時の目玉がやっぱりあるんだろうけれど)

 バスの時間ぎりぎりまでさんまるミュージアムを見たけれど、やはりミュージアムも見終わらないし、発掘現場以外の遺跡も全く見ていない。

 翌日は海を見に行こうかなと思っていたのだが、まだまだ三内丸山遺跡をろくに見ていないので、予定を変更して、翌日もここに来ることにした。

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2013.09.23

青森県立美術館

 今回の旅行の目的の一つが「あおもり犬」に会いに行くことだった。
できれば帽子をかぶった「あおもり犬」が見たかったけれど、青森に行くこと自体大変なのに、真冬の青森はちょっと条件がきつすぎる。
いつかは行ってみたいと思っているけれど。

「三連休切符」の広告を見た瞬間に思い浮かんだのが「青森に行く」だったぐらい。

 念願かなっての新青森の駅で降りるとまっすぐ「ねぶたん号」乗り場へ。青森市のルートバスで10分ほどで着くという。バスが来さえすれば青森県立美術館まですぐなのだ。

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 丁度今の企画は

横尾忠則の「昭和NIPPON」-反復・連鎖・転移横尾忠則の「昭和NIPPON」-反復・連鎖・転移

吉村作治のエジプトと古代文明展~太陽の船と七大文明~(これは企画展ではなくイベントらしい)

 さすがにエジプトや古代文明は見る気がしなかったけれど、横尾忠則は(このために青森に行こうとは思わないまでも)ぜひ見たい企画だったので、見ることにした。

 美術館に入るとすぐに大きな部屋。そこにはシャガールの描いたバレエ「アレコ」の3枚の背景画。舞台の背景だからとんでもなく大きい。天井の高い(美術館サイズというのだろうか、都現美の天井の高い部屋ぐらい、壁の白いのも一緒だな)ひろい部屋にかけられているので大きさからくる圧迫感はない。部屋の中央に置いてある肘掛け椅子(足に車輪がついているらしく動く)にどっしりと座りながら見るようにできていた。美術館に着いた時がもう3時だったので、時間が気になってあまりのんびりはできなかったけれど、シャガールらしい夢のある暖かな絵は来た人を歓迎しているかのようでいつまでも見ていたかった。

 その部屋の先にあった「横尾忠則展」。Twitterで見たのかもしれないが、量の多いのは覚悟していたけれど、見ても見ても終わらない感じさえしてくるほどの多さ。
幸いなことにそのうちの多くは知っているものだったからそれだけで閉館時間になるという恐れはなかったけれど、見覚えのないものも多く、思わず立ち止まって見てしまうものもいくつか。
行っても行っても終わらない作品。とうとう棟方志功展示室にまで横尾忠則が進出・・・

そのおかげですっかり常設が少なくなってしまっていたのが残念。

 でも奈良さんのニューソウルハウスとか、その中の犬とか、窓の外のあおもり犬とかあったし、成田亨さんのウルトラマンとその怪獣たちの原画も楽しかった。棟方志功の「柵」にまつわる作品シリーズもちょっと視点がいつも見るものとは違っていて楽しかった。
しかし、それしかなかったのが本当に残念。
もっといろんなものを持っているし・・・でもまあ、東京で見るチャンスもあるだろうから、よしとしよう。

 最後に一旦美術館の外に出て、外をぐるっと回って階段を上って思いっきり降りて両側が高い壁になっている細い通路を通り抜けた先にある「あおもり犬」に面会。
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 でもこの子は何をこんなに憂いているんだろう。奈良さんの描く女の子の鋭いナイフの切っ先のような目と対照的にこの目は何か深く悲しんでいるかのようにも見える。

そこに意味づけをするのは見る側の人間だろうから、その時々によってたぶん思うことも違うんだろうな。

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下から見上げてみると、なんだか大仏様を見上げているのと同じような感じがしてきた。いろいろと考えてしまったからそう見えるのか、それともそういう表情なのか・・・・

あっというまに時間が過ぎても4時半になってしまった。

 隣にある三内丸山遺跡にも行くつもりだったけれど、閉館は5時だろうからもう物理的に無理だろうなと思い、大きな荷物を預けてあった総合案内で、明日の三内丸山遺跡のオープンの時間を尋ねてみるとなんと今日も6時まで開館しているというではないか。しかも青森駅まで行くバスの時間まで調べてくれて、ぎりぎりに出るバスもあることが判明。

 まだ間に合うではないか、1時間あればかなり見ることができるからとりあえず行ってみよう。

 この時の館員さんのおかげで、三内丸山遺跡ではとてもいいことがあったのだけど、それはまたこの次の話。

 しかも、ぎりぎりまでいたおかげで帰りは薄暗くなり、

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帰りのバスの中からではあるけれど、一番見たかった外観・・・・青森になっている青森県立美術館も見ることができたのだ。

 ありがとうございました。


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十和田現代美術館

昨夜泊まった盛岡からふたたび新幹線に乗って七戸十和田へ。ここからバスに乗って十和田現代美術館に行くのだ。
 ところがせっかく早起きして頑張っていったのに、乗るつもりだったバスは「祝祭日運休」。次のバスは1時間近くたたないと来ないのだ。新幹線も1時間に一本とか2時間に一本だからここでのんびり1時間。

 やっと来たバスに乗って、十和田現代美術館へ。

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チェ・ジョンファの「フラワーホース」とポール・モリソンの「オクリア」と奈良美智さんの・・・なんだろう?タイトルを取るのを忘れた。

 ここは館内の常設の写真は取ることができなかったけれど、外にある作品や今回の企画展である奥入瀬芸術祭の作品は取ることができた。

 ここは何といっても常設がいい。今回企画展との兼ね合いで、見ることのできなかったジェニファー・スタインカンプのラプンツェルを除いては全部見てきたけれど、写真のないものの中で一番よかったのはリアルな巨大なおばあちゃん像である「スタンディング・ウーマン」だろうか。
 サイズが巨大なだけではなく、そのリアルさがかなりぶきみ。なにしろ、普通の人形は見ている人とちゃんとは目が合わないようになっているのに、これはしっかり目が合うのだ。
「ちょっとあんたぁ」という感じでぎろっとにらまれるのだから。

屋内の展示で一番気に入ったのはスゥ・ドーホーの「コーズ・アンド・エフェクト」天井から下がっているたくさんのビーズのようなものが実はすべて人間であり、それぞれが肩車をしてつながっている。一番上が現在というわけなんだろうな。

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企画展では宮永愛子の「そらみみみそら」は東京でも見たけれど、これはやっぱり夢が広がっていい。見るのはその時だけだけど、時間の経過による変化を想うことのできる作品。
写真はその一部。全体を取るとお皿の中が見えないので。


 屋内の展示は有料だけど外の展示は無料の上に誰もがそこで遊べる。
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この写真では彌生ちゃんがよく見えないけれど、「愛はとこしえ、十和田でうたう」
たくさんの子供たちや大人たちが楽しそうに遊んでいた。

ここは本当に楽しくいいものがたくさんあって充実した時間を過ごすことができた・・・・交通の便を除いては。

 

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2013.09.21

竜の泉を見に

洞窟の中に、深く澄み切った湖がある、そう聞いただけで行ってみたくなるのは当然だけれど、ここ龍泉洞はうちからはあまりに遠かった。岩手の岩泉というところにあるのだが、盛岡からもかなり時間がかかり、ちょっとやそっとではいけそうもないようなところにある。

 しかし、地震が起こってみると洞窟がいつ今の姿を失うのかわからないという気がしてきた。行かないままに失われてしまうなんて言うことがあったら、どれほど悔しいか…

 ここ1,2年仕事が忙しくてなかなか遊ぶ時間が取れない日が続いているけれど、ひょんなことから3連休が取れることが分かった。しかも、JRが3連休切符というのを出している。以前の新幹線の切符つきのものよりは割高な感じはするけれど、まあ、いいか。

 というわけで地元の液を始発電車にのって(それでも東京駅に着くのは6時半近いんだけど)盛岡駅に着いたのは9時過ぎ。なにしろ、9時40分の龍泉洞行のJRバスに乗らないとじっくり見てくることができないのだ。行って帰ってくるだけで一日かかってしまうから、なるべく効率よく回るのには朝早い新幹線しかなかったのだ。

 というわけで一念発起していってきた龍泉洞。先週の大雨の後で水嵩も増し、洞内に響く水の流れる音と相まって、すごい迫力だった。水がふだんよりも透明度が低いとのことだったけれど、初めて見たCosにとっては十分な透明度だった。


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フラッシュをつけないとほとんどなにがなんだかわからない写真になるし、フラッシュをつけても水面までの距離がありすぎるとただ暗いだけの写真になるし、なかなか地底湖の写真がうまく取れなかった。
これはあまり深くない部分なので、それなりに水の透明度がわかるかな。
たぶん、澄んでいてしかも深く暗いイメージは実際に見てみないとわからない部分かもしれない。

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これはごうごうと音を立てて水が流れ落ちている(滝とまでは言えないと思うけれど)部分だけれど、実際にはもっとずっと迫力があって、何か命を持って流れているかのような錯覚さえ覚えるほどの水の勢いだったけれど、その迫力は写真では伝わってこないのが残念。
この水の流れを見ていると、いつの間にか地底であることを忘れ、普通の川の流れを見ているような気もしてくる。しかし一旦めを周囲に向けると、普段見慣れた川とは全く違う鍾乳石に囲まれた地底であることに気づき、改めて自然のすごさを思う。

この水のすごさに比べると、鍾乳石はすごいというほどではなかった。人が多かったこともあるからだろうか、水のすごさに圧倒されたからだろうか、あまり感動はしなかった。

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でも、後から見たら結構いい感じですね。写真には取れなかったけれど、丁度ここを蝙蝠がとんでいったし・・・

水は外に出ると清水川に流れ込んでいる。
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 洞内ではあれほど猛々しかった水も、洞窟から出た瞬間に(元気ではあるけれど)おとなしく流れる水になり、地底で見せたどこか不気味なまでの迫力は消えてしまう。元気よく流れる健全な水に代わってしまうのだ。


龍泉洞にはもう一つ龍泉新洞科学館というのがあって、後から発見された洞窟を見ることができる。「科学館」と銘うってはいるけれど、土器や石器が発見され、そこで暮らしていた人たちがいたと推測されること、一応解説がついているていどで、実際には洞窟の中を(多少)科学的にみることができるという程度かな。
写真が禁止されているので、写真はない(とっている人はいたけど)ので寂しいけれど、鍾乳洞としてはこっちのほうがずっとおもしろかった。人もほとんどいないので、じっくりとみることができて、こちらは予想以上に楽しかった。

そのおかげで早いバスに乗り遅れてしまったけれど、その時間を利用して(ちょっとだけだけど)清水川の川辺を歩いてくることができた。
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雨の後だからなのか、普段からそうなのかはわからないけれど、こちらは水嵩も多く、健全な迫力。安心してみていることができる。
流れではこの釣りをしている人たちがおり、アユやヤマメが次々に連れていた。
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この写真でわかるだろうか、群れを成して泳いでいるのだから、これをひっかけるだけ。
(たぶん、Cosがやったら引っかからないと思うけど)

実際に暮らすには厳しいところなんだろうけれど、こうした自然の中で過ごすのもいいなぁ・・・
信号などほとんどない山の中を突っ走るバスに乗りながら、家の壁に沿って積み重ねられた薪、小さな田んぼの稲刈りをしている人たち、たぶん、人の手の入っていない白樺のたくさん生えている林・・・・
こういう時間を過ごすために頑張ってきたんだな。

 


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