寿ぎの「うつわ」
年の初めの最初の美術館は国立近代美術館工芸館(1月2日は無料)の
「寿ぎの『うつわ』」2013年2月11日(月)まで
「ハレ」の場を演出するときに使われる「漆」を用いた様々な工芸。
いやぁ、見事でした。
高橋悦郎の日岡月岡が手前。つややかな漆に周囲の風景が映りこんでしまっているけれど、お正月にふさわしい華やかで静かな作品。こんなのがあったら背中がピンと引き締まってしまうかも。
ふだんのCosの生活とはかけ離れた静かで重厚で華やかな作品の数々
ここでは普段と時間の流れからして違う感じで一つ一つの作品をじっくり見てしまった。
ただ、一つ一つの器はどこかの家の中にあっても不思議はない感じで、「こういうのがあるうちってすごいよなぁ」なんて思いながら楽しんでました。
が、螺鈿のコーナーに来たらその細工の細かさと見事さに驚いてしまった。ごくごく小さい貝のかけらを形を整えて一つ一つはめ込んでありそのはめ込み方で模様を描いている・・・
ほかの国の工芸の細かさについては何も知らないので、断定的に言うことはできないけれど、この日本の技術の細かさ確かさがここに出てくるようなトップクラスの芸術だけじゃなく普段目にしているいろいろな場所でも表れているのかもしれないな…・なんていうことを考えながら楽しんできた。
これは高橋節郎の森響(しんきょう)という作品。この写真からでは分からないけれど、2匹ほど玉虫の羽もはめ込んであって、玉虫の厨子なんていうのも思い出してしまった。
漆単体ではなく、その中に埋め込んでいくもの、漆を研ぎあげるときの研ぎ方一つで作品の表情も変わってくる。
金と漆、貝と漆、漆にいろいろなものを組み合わせることで表現の幅も広がり、技術の幅も広がったっていうことかな。
生活に密着した漆から技術の確かさを体現している漆を見終わったら、最後は人間国宝、巨匠のコーナー。
この一番手前の鉢を見たときに何となく違和感を感じた。で、作者を見ると北大路魯山人。
なぜだかわからないけれど、彼の作品を見ると違和感を感じることが多い。いいとか悪いとかじゃなく、好きとか嫌いとかでもなく単に違和感だけなのである。どうしてだろう?
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コメント
早っつ
投稿: コトリのぴかちゃん | 2013.01.03 00:07
うん。がんばった
投稿: Cos | 2013.01.03 10:18