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2012.12.31

年の終わりに2012

今年一年を一言で表すなら、まちがいなく「忙」
これほど忙しい一年もなかった。でもいろんなことがあって充実していた一年でもあった。
なにより、これだけ忙しいさなかに「イギリスへ行こう」と誘ってくれた友達にはとても感謝している。
行く直前まで忙しくてほとんど準備なしだったし、帰ってきてからも仕事がいっぱいあってほとんど書けなかったけれど、本当に行ってよかった。

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ターナーのSnow Storm
Tateで見るまでもなくターナーは好きな画家のひとりだったけれど、実際にTateで見たときにそれまでのCosの知っていた静かな画風のターナーとあまりに違うので驚いてしまった。
「こんな迫力のある絵を描く人だったのか」と。

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Tateにはすごくたくさんのターナーがあって、その中にはこれまでCosが知っていたような作品もあったけれど、それとは違う迫力のあるずっといい絵がたくさんあった。
来年、ターナーがTateからくるそうだけど、もう一度会えるのが楽しみ。

そして(写真を撮るのを忘れちゃったけれど)ナショナルギャラリーにあるダヴィンチの「岩窟の聖母」これはそれまでも知っていた絵だったけれど、実際に見たらいつまでも見ていたいと思うほどの出来。もう一度見に行きたい。

Tate モダンではもちろん
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川村記念美術館と違って明るい部屋で見るシーグラム壁画は川村とは違った落ち着きがあるようにも思えた。

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オラファーエリアソンのLittleSun。
これは真っ暗な室内でLittleSunを動かした軌跡を映像で見ているのだが、実際に自分でやってみることもできておもしろかった。

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HollyIslandの修道院跡。
実写版 ユーベル・ロベールの廃墟という感じ。
廃墟が廃墟として観光地になっている。
ここでケルト美術の特徴をもつリンデスファーン・ゴスペルが作られた。

国内ではボストン美術館展と須田悦弘展かな。
ボストン美術館にはぜひ一度行ってみたい。時間をかけてのんびりと。

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さりげない落ち葉も作品の一つ。彼の作品はこのさりげなさがとても好き。

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ここに雑草が生えるかどうかはかなり疑問だけど…


なかなか時間が取れなくて、見られなかったものもいくつもあるけれどそれはそれ。来年も忙しそうだけれど、時間が取れる限りいろいろなものを見てきたいな。

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2012.12.27

Over The Rainbowほっとするひととき

午後から時間ができたので、仕事の帰りみちに府中市美術館に行ってきました。
Over The Rainbow 展 2013年2月24日(日)まで
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はっきり言って「これぞ」というほどすごい作品はないけれど、夕方だったこともあって人がほとんどいなくて静かにのんびりと観賞できてとてもよかった。
作品としてもCosの好きな伊庭靖子さんのカップがいくつか展示してあったし、常設展のロビーにはゼリーを描いたUntitledもあったからそれだけでも満足だった。

伊庭さんの作品はいつもまるで写真のようなのに、写真では決して表せないものを表現している気がする。写実的に描いているように見えるのに、写実でない何かがそこにはある。
光を受けてその光を反射している陶器もゼリーも絵の具で描かれている。
絵の具で描かれた光がやわらかくてとても好きだ。

mamoruさんの作品は発想がとても面白い。
天井から氷を吊るしてその氷が解けていくときに落ちる水滴を瓶で受けてその音を聞こうとしたり、空っぽのペットボトルを並べて扇風機の風を当ててその音を聞こうとしたり・・・・どちらもあまりに音が小さくて「いいな」と思えるような音ではなかったのが残念・・・発想は面白いと思ったんだけどな。試してみなかったのかなぁ??
彼のもう一つの作品、金属のハンガーをたくさん並べて洗濯ひも(のようなもの)にかけ、やはり扇風機の風を当てるというものは金属のしゃらしゃらいう音がなんだか耳に心地よかった。

そして、数学的に面白かったのが、Rocca Spiele。紙に印刷されたカードゲームなんだけど、一つ一つのカードがまるで立方体のように見える。
これについてはまた見てこようと思っているけれど、だまし絵的な面白さがあって、とてもよかった。

もうひとつ、同じ府中市美術館の市民ギャラリーにあった、Blank・・・萩谷但馬さんの個展がとても面白かった。
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これだけみるとちっとも面白くないのだが、これと同じようなものがギャラリーの広い空間いっぱいに天井から床まで広がっているのだ。
床の上に置かれた部分の上を歩いて中に入ることができる。
白と黒の縞で描かれた作品は絵柄としては細かいところまで描かれているのに全体としてはとてつもなく大きい。
見た瞬間に若さと(ある意味での)無鉄砲さを感じさせられてとても面白かった。
こんなにとんでもなく大きい作品は展示される場所が限られるだろうけれど、またチャンスがあったら見てみたいな。


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2012.12.13

須田悦弘展

初めて見たのはどこだったのかはもう忘れちゃったけれど「雑草」。
人の意表を突く展示の仕方にすっかり魅入られてしまったのだ。
というわけで千葉市美術館まで頑張っていってきました。
「須田悦弘展」千葉市美術館で2012年12月16日まで

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ちょっと見ただけでは本物と見間違いそうな植物。でもよく見てみると木彫りであり、あり得ない状態にあるのだ。
この芙蓉(たぶん)の花も実際には真っ黒な漆塗りの小部屋の奥に飾られている。
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真っ黒な壁に映っている姿が見えるだろうか。花の向こう側は少し明るくなっていてそこだけが不思議な空間になっている。

が、何といっても彼のすごさは生きている花のように作品を作ることだけではない。上手というだけならほかのもうまい人はたくさんいるだろう。
一番すごいと思ったのは写真撮影ができなかった「ゆり」という作品だけど、この薔薇もなかなかのもの。
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写真の上側が実際の上。壁にこの薔薇の花が逆さに展示されている。
どこでこの花を固定しているのかじっくり見ると・・・・今にも落ちんばかりの花びらもしかり。

一階のさや堂でも4つ作品を展示している。
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これもまた不思議な設置の仕方をしている。これでどうやってバランスが取れているんだろうと思わずにはいられない。

「見せる」あるいは「見せない」ように展示してある植物をやってきた人たちは探すことになる。あっちをのぞいたりこっちを覗いたり…

さや堂にはこんなキキョウも咲いていた。
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どうも千葉市美術館にはあちこちに草が生えてきたらしく
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いすの下にも雑草が生え始めている。やはり人が通らないからだろうか。

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やはり人が通らない奥のほうでは菫も咲いていた。

ごくありふれた草が、今回はあり得ないところに咲いている。
以前21世紀美術館で見たときには雑草がありそうな所に雑草が生えていたのでごく自然のような、でも場所からいってあり得ないような咲き方をしていた。
ただ、リアルなだけじゃなく展示の仕方も遊び心満載なのだ。探す楽しさ、めでる楽しさ、そして、同時に開催されている「須田悦弘による江戸の美」も彼の遊び心が満載。
(写真の作品のうちいくつかは江戸の美にあったもの)

家から千葉まではかなり遠いし、時間に余裕がないので、必然的に見る時間が限られてしまうけれど、本当に楽しかった。
もう少し近かったら何度も遊びに行くのになぁ・・・


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2012.12.09

ブリ美ナイト

今の仕事になってから、いろいろな企画に参加できずに歯がゆい思いをしているけれど、日曜日の夜というCosでも参加できる時間の「ブリ美ナイト」・・・正しくは「ブリヂストン美術館ナイト」。
ブリヂストン美術館は今年で60年、その60周年を記念してのいろいろな企画があったし、その中でも「あなたに見せたい絵があります。」というテーマは押し付けるほどではないけれど、「さぁ、見てください」と言わんばかりでとても印象に残ったし、ドビュッシー展はもう一度彼の作品をたくさん聞いておけばよかったと思ったりもした。

「ブリヂストン美術館ナイト」をやると聞いて、しかもそれが日曜日の夜という願ってもない時間だということを聞いて、一も二もなく手を挙げたのだった・・・・・試験直前だというのに・・・

そんなこんなで本当はもっと早い時間からいって、一通り見てから参加したかったのだけど、結局あれこれしているうちに遅くなって、着いたのはもうすぐ始まろうという時間になってしまった。

最初は最初はブリヂストンの賀川さんと三菱一号館美術館の阿佐美さん。賀川さんがブリヂストンの60年を振り返る。P1130004
常設を中心とした美術館であること、いつでもここにきてなじみの絵を見ることができること・・・ある意味で生活の一部としても美術館であること。
確かに、東京駅まで行って時間があって、なおかつぐるっとパスがあれば必ず行くことにしている美術館だ。

そして、「印象派」のはずなのになぜ古代のものや現代のものまでがあるのかなんて言う話もとても面白かった。

それに引き換え、三菱一号館はまだまだ自然によれる美術館にはなっていない。出来てからあまり時間が経ってないこともあるし、常設展示がないこともあって、その時々の展示に関心がなければ行こうと思わないかもしれない。特に時間に余裕のない今はそう。
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三菱一号館美術館の阿佐美さん。
古い建物でもあり新しい建物でもある一号館について語ってくださった。

面白かったのはお二人の対談で建物の構造による展示や気を使う部分などの話。
一号館は古い建物の構造そのままなので下の階の天井から上の階の床までの距離(幅といったほうがいいのかな?)があまりないことや、天井が低いので展示する作品に制限があること

ブリヂストンも天井の梁があって、それなりに工夫しているけれど、やはり制約を受けていることなど・・・

第二部はブロガ―対談。
Cosもよく知っているおふた方と、六次元の中村さんの対談。
弧の中村さんの作ってくださった相関図が秀逸。

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また、この門外不出のセザンヌの「サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール」にまつわる話もとても面白かった。

シャトー・ノワールの絵はいくつもあるけれど、このサント=ヴィクトワール山と一緒に描かれたものはほとんどないこと・・・以前に一度だけ貸しだしたことがあること・・・・一枚の絵の中にもいろいろな歴史が詰まっているのだ。

楽しい時間はあっという間に過ぎ、二階で展示を楽しむ。
さすがにところどころ人は集まっているけれど、(時間がないながらも)じっくりと見ることができた。


館内ではミニギャラリートーク。
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カイユポットとドビュッシーの関連についての話。ここにある楽譜はドビュッシーのものではなく、横に置いてある楽譜がどうやらドビュッシーの先生の作品だったらしい(だったと思った)とか、ここに描かれているピアノは当時フランスではやっていたピアノだとか、細かな光の反射の様子まで描きこまれているという話とか…
時間は短かったけれど、とても楽しい話を聞いてきた。
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そしてそのピアノを聴き入るルノアールの少女「すわるジョルジェット・シャルパンティエ嬢」。
画面から見えないところではこの二人の間に会話がありそうな雰囲気。
どんな事を話しているんだろう??

このあとちょっとだけ懇親会にも顔を出したけれど、まだテスト問題のできていなかったCosは後ろ髪をひかれながら他の方たちより一足お先に会場を出た。
外に出ると雨が降り始めていて・・・ちょっとさびしい雰囲気。


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