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2011.06.08

ワシントン・ナショナル・ギャラリー展

「アンジェラ・アキのミニコンサート付きの特別鑑賞会」に当たったので、オープン前日の今日国立新美術館に行ってきた。
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2011年6月8日~9月5日まで

「これほどの質と規模での展覧会は、ワシントン・ナショナル・ギャラリー70年の歴史上なかったことであり、そして、これからもないであろう」というワシントン・ナショナル・ギャラリー館長のアール・A・パウエル3世の言葉が決して誇張ではないと感じさせられる内容の展覧会だった。

もちろん、Cosの目からすればすきじゃない絵はいくつもあったけれど、「これはいいなぁ」と思える絵が次から次へと出てくるのだ。
普通の展覧会だと下手をすれば「これを見に来たんだよ!!」といえる絵は2、3枚あればいいほうだし、下手するとこれしかないなら来なくても良かったかもと言いたくなる展覧会だってないわけじゃない。
一番最初の一枚がコローの「うなぎを獲る人々」。いかにもコローらしい自然の光が差し込む一枚。

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これはマネの「オペラ座の仮面舞踏会」だけど、実際の絵はこれとはずいぶん違っている。
実物は黒が光り輝いている華やかな絵なのだ。ガラス越しでなく、塗った絵の具がそのままの色と形だから、確かに黒が多い絵なんだけれど、舞踏会の華やかな感じが伝わってくるのだ。
印刷では伝わらない、ガラス越しでは伝わらない、本物だけが持っている良さが伝わってくるのだ。
今回は油絵の殆どがガラス無しに直接見ることができる。
それは絵の持っている良さ(多分良さだけじゃないんだろうけれど)がそのままに伝わってくるということなのだろう。

どの絵が良かったのかあげていけばいくらでも挙げられる。
モネの日傘の女性は陽の光と風邪がこっちにまで届きそうだし、
メアリ・カサットの子どもたちは彼女でなければ描けなかっただろうし、
ルノアールの踊り子は右から見たときと左から見た時とでは表情が違って感じられたし、
マネがリトグラフで描いたベルト・モリゾは三菱一号館美術館で見たのと同じ構図だけれど、彼女の表情はまるっきり違っていたし、
セザンヌの水彩で描いたゼラニウムからは何も描いてない余白から陽の光が感じられたし、
ロートレックのアンバサドゥールの粋な人たちはこんな紙にこんなふうに描いてあったのかと驚くし、
セザンヌのガガの父の絵はその大きさと迫力で、となりにあったアントニー・ヴァラブレーグを圧倒しているし、
スーラの点描は何メートルも離れるとそれまで知っていたのとはまるっきり違って見えたし・・・
そしてゴッホは・・・アンジェラ・アキが好きだという自画像は確かにすごかったけれど、プロヴァンスの農園も、白い薔薇もゴッホ展の時以上にいい絵だった。

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今回日本に来た83枚のうち50枚ほどが初来日だという。
どれがそうなのか、どれをCosが見たことがあるのかよくわかっていないし、同じ絵も時間と共に感じ方が変わるから前に見たときにはそんなにいいと思わなかったものもあるんだろうけれど、本当にいいものが多かった。
しかも、今日は特別鑑賞会ということで定員が500人。
500人が広い開場の中に散らばっている上に、アンジェラ・アキを見に来ただけの人も何人もいるので、そんなに人も多くなく、じっくりと、近寄ったり離れたり、椅子に座ったりしながらいろんな見方を楽しむことができたので、余計に良く見えたのかもしれない。

もう一度ぐらいは行きたいけれど、その時にはこんなにはのんびり見られないだろうなぁ・・・


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受信: 2011.06.10 09:21

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