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2011.04.18

江戸民間画工の逆襲

なんで「逆襲」なんだ??
と思いながら行ってきた板橋区立美術館。
2011年5月8日まで「江戸民間画工の逆襲」という展示を無料(ここにCosは惹かれたのかも)でやっているというのだ。
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これがどうして、無料だからといって馬鹿にしてはいけない。
絵としてすごい絵があるわけではなさそうだけど、とても面白い展示だった。

まずはいってみると「お座敷でどうぞ」

P1050678

こんなふうに座布団が置いてあって、のんびりと座って屏風を見ることができるのだ。
座った途端に肩の力がすっと抜けて、豊かな気分になる。
あぐらをかいて絵の前で「ああでもない、こうでもない」
それだけでも楽しくなってくるのに、展示室に入って絵を見始めたら
「雪の日の朝」というタイトルは
P1050683
酒井抱一の「白梅雪松小禽図」につけられていた。
それどころか、
「カボチャ顔の市兵衛さん」とか
「亀の甲羅みたいな富士山ダナァ」とか
「ガオッ、おいらは虎だ」
・・・なんていう新タイトルがそれぞれの絵につけられているのだ。
もちろん本来の作品名も書いてあるけれど、新タイトルがおかしくて、静かな美術館じゃなかったら大笑いをしていたかも。

「幕府御用絵師の狩野派に対抗して、労働者層を皮切りに武士階級にまで需要を高めていき狩野派の地位奪還を計った江戸民間が弾の絵師たちを紹介」
ということで高尚な理念を表現するためでなく、例えば糊口をしのぐために書かれた絵もあるだろうし、どうやったら売れるかということを考えて書かれた絵もある。そんな絵師ではなくて画工は実際には庶民に近い存在で、絵を見た人たちはきっとこの新タイトルと同じようなことを考えたに違いない。
なんて素直に思えてしまうのだ。

なにしろ、一枚の絵にあれやこれや季節にむとんちゃくに花の絵を書いてみたり、
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これは新タイトル「食べられたバッタ」。
解説には鶏がバッタを捕まえて食べた衝撃で花びらとめしべがはらりと落ちてきたといったことを書いてあったけれど、実際に落ちてきているのは花びらとおしべだったりするんだけど・・・ま、それはそれとして・・・見ているだけで笑える。

中には「お経で描いたお坊さん」(作品名「五百羅漢図」)
P1050707
この絵をよく見ると輪郭線が漢字(これがお経なんだろうなぁ・・)で書いてあったりするのだ。
P1050709

この新タイトルをつけた人(たぶんここの学芸員さん?)とこの絵の発想とはいい勝負。

展示室内にも
P1050681
こんなふうにお客さん以外の「さくら」がいたりして・・・

本当に愉快な展示だった。
この板橋区立美術館はなかなかいいんだけど・・・駅からもかなり距離があってちょっと不便なのが玉に瑕なのだが・・・
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と。
さすが!

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コメント

お近くにいらしてたのですね~!!
Cosさんの解説読んで私も行きたくなりました♪♪

投稿: crea | 2011.04.18 20:20

おお、板橋までいかれましたか!
板橋と府中の江戸絵画は定番になりましたね。
ここの館長さんは、美術館は常設の質で勝負すべきとする人ですね。
館長さんの目からすると、国立新なんかは常設を持たないで邪道なんだろうな。
ここは不便ではありますが、近くに東京大仏とかあります、Cosさんいかれましたよね、iPhone持ってりゃ地図で自動表示される。
ゴールデンウィークにでも行くかな。

投稿: oki | 2011.04.18 22:11

>creaさん、
これは絶対におすすめです。
無料というのがもったいないほどです。

絵の良し悪しはCosにはよく分からないし、感動するというよりは楽しい絵ばかりでしたけれど。

>okiさん

府中も前期ぎりぎりで行ってきました。
内容は府中のほうがいいものがあったんじゃないかと思うけれど、インパクトは板橋のほうが大きかったです∥^o^∥

東京大仏?
前回行ったときにはもう閉門していたのですが、今回は行ってきました。
書くつもりなんだけど・・・今夜かけるといいな。

投稿: Cos | 2011.04.19 06:51

行ってきましたよ。
ここは池袋から東武で行けば、成増まで急行で一駅ですし、成増からバス出ていますからー。
いやあ、出品リストに「新タイトル」で学芸員さんのつけたタイトルまで出ているんですね、面白い。
酒井道一なんて人もいるのですね、「黄金に映える桐と菊」とはー。
お座敷コーナーは、五作品ありましたね。岡田閑林なんてはじめて聞きます。
侮れません、板橋。

投稿: oki | 2011.04.20 21:43

早速いらしたんですね。

人の名前はよくわかってないCosですが、さすがokiさん、しっかりみてらっしゃる。

投稿: Cos | 2011.04.21 00:29

富士山は日本の柱で綺麗ですよね?GW2011日帰りドライブ旅行で靜岡県東部地方から富士山を見つつ御殿場・山梨県~長野県へ休日を楽む写真記事にしました。

投稿: 智太郎 | 2011.05.04 10:34

富士山はいいですね。
先日六本木の富士フィルムのギャラリー(だったと思うんだけど確かじゃないです)で富士山だけを撮り続けてた方の写真を見てきました。

富士も同じようでいてやっぱり違うんだなぁと感心しました。

投稿: Cos | 2011.05.04 23:59

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板橋区立美術館で開催中の 館蔵品展「江戸民間画工の逆襲」に行って来ました。 毎年恒例となりつつある主に江戸絵画にスポットを当てた板橋区立美術館の館所蔵展。今回のタイトルはズバリ「江戸民間画工の逆襲」 「逆襲」とは誰が何に対してなのでしょう? リリースにはこうあります。「幕府御用絵師の狩野派に対抗して、労働者層を皮切りに武士階級にまで需要を高めてゆき、狩野派の地位奪還を計った江戸民間画壇の絵師たち」 なるほど、狩野派以外の江戸絵画展ということね。河鍋暁斎、英一蝶、酒井... [続きを読む]

受信: 2011.04.18 21:13

» 「充実しすぎ!」と噂です [好奇者さんいらっしゃい!]
ツイッター上で、 「充実しすぎ!」との意見が飛び交っていたので行って来ました。 「江戸民間画工の逆襲」展 会場: 板橋区立美術館 スケジュール: 2011年04月02日 ~ 2011年05月08日 住所: 〒175-0092 東京都板橋区赤塚5-34-27 電話: 03-3979-3251 ファッ... [続きを読む]

受信: 2011.04.21 22:07

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