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2011.04.09

光と闇とレンブラント展

レンブラントというと人物画、それも自画像というイメージがしてならなかったのはCosだけだろうか?
そのレンブラントの版画ということで、楽しみにしていたレンブラント展
(2011年6月12日まで 国立西洋美術館 この後名古屋市美術館)

201103_001

これを見ると、相変わらずの自画像。

実際に行ってみたら必ずしも肖像画ばかりではなかったし、版画だけというわけではなかったのが嬉しかった。
版画以外ももちろんあったけれど、版画に注目して構成されていて、最近版画を見る機会の多くなったコストしてはとても楽しかった。

美術展のタイトルの「光と闇」・・・光と影ではなく闇。
光によって生じる影ではなくて、光の当たらない闇の部分にも光を当てているわけだ(?)

201103_002_3
(三本の木)

たしかに3本の木には光が当っている。でもその光はから当っているのであって、こちら側は闇。
光に注目を集めているように見えて、実際にはこちら側は周囲の闇に注目してしまう。
光に満ちている向こう側は希望なのか羨望なのか・・・
光の当たる向こう側に行くことができるのか、見つめているだけなのか・・・
光は願望で、闇は現実
3本の木が描かれているだけだけど、見ているといろいろなイメージが浮かんでくる。
「第1章 黒い版画」のところにある版画でパッと見ると白い部分が多くとても明るいのだけれど、じっくり見ると黒い部分が気になってしまうのだ。


Cosは今ひとつ人物画が好きではないので、人物画はちゃんと見てないし、おもしろいと思ったものもなかったんだけど、絵の中に人物が沢山出てくるけれど、聖書を題材にしたものが面白かった。
「第2章 淡い色の紙」
では普通の紙と日本から輸入された和紙との対比をしている。
普通の紙は真っ白だけど、和紙はクリーム色がかっているから淡い色。
(時間が立っているので淡い色というよりは茶色っぽい色に近いけど)
201103_002_
(病人たちを癒すキリスト (百グルデン版画))

同じ版画が2枚並んで掛けられている。
一枚は普通の紙に、もう一枚は和紙に印刷された物の2枚が並べて掛けられている。
たぶん紙の色が他のものと違っているので和紙に印刷されたもの。。
なんとなく、他のものと比べても和紙のほうが柔らかな感じがするような気がする。

2枚を比較すると、最初は和紙のほうがくっきりと鮮明に出るような気もしていたんだけど、作品によっては普通紙のほうがくっきりとしているように見えたりして一概に「どっちがこう」と言い切ることができるものがあるのかどうかはよく分からなかった。

ただ、目に入った瞬間には同じものが2枚あるようなのに、にやっぱり並べてみると感じ方もちがう。

レンブラントは同じ絵でも、最初の方に印刷したものは当時貴重だった和紙を利用したりして、付加価値をつけて売ったりもしていたそうだ。
今ならさしずめ「◯◯の皆様だけへのサービスです。今回に限り、普通紙ではなく遠い日本という国で作られた和紙に印刷した特別バージョンをお分けします。この和紙というのは・・・、この素晴らしい和紙に印刷すると版画はこんなにも素晴らしくなります・・・」といったところだろうか。
やっぱり商売上手だったのかなぁ
(その割には破産もしてるけど)

同じ絵を和紙に印刷してみる、オートミール紙に印刷してみる、といったいろいろな印刷に対する試みばかりではなく同じ一枚の版画を色々と作り替えていたらしい。

201103_002
(三本の十字架)

この三本の十字架にいたっては2枚どころか何枚もの同じ絵(に見える)がある。
「ステート」ごとに少しずつ作り替えているんだそうだけど、その違いをじっくり鑑賞するのにはちょっと人が多かったのが残念。

もちろん版画だけでなく油絵もあったけれど、今回の版画の面白さに比べるとやっぱり今ひとつだったかな。

チケットを頂いて大喜びで観てきたレンブラント展、「レンブラント」+「版画」に感心はすごくあったけれど、人物画のイメージが強かったレンブラントなので、そんなことがなければ「見たい」と言い続けはするだろうけれど、やっぱり見に行かずに終わらせていたかもしれない。ありがとうございました。

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