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2010.01.25

伝統と革新のルノアール その1

「『楽しくてわかりやすい芸術を』というルノアールの展示は難しい」というポーラ美術館の荒屋鋪透さんの言葉で始まったルノアールの記念講演会。

2010年1月20日から4月5日(月)まで東京の新国立美術館での「ルノワール~伝統と革新」の記念講演会。
万人受けするルノアール・・・Cosも決して嫌いではないけれど、だからといってのめり込むほど好きというわけではない。
綺麗な女性の絵を描く人というイメージが強いけれど、本当のところはどうなんだろう?
そう思っているところにこの講演会のことを知ったので、絵を見る前にまずは裏側から・・とまずは聞いてきた。

記念講演会は
第一部が荒屋鋪透さんの「ルノワールへの旅--パリ、南仏、エッソワ」
第二部が内呂裕之さんの「伝統と革新の狭間に--光学調査で探るルノアールの絵画技法」

フランス革命以前のフランスに生まれ育ったルノアールの生涯に光を当てながらその絵の変化を見て行く・・・取り上げている題材は古典的なものであっても少女の装い・・・ファッションは当時の流行のものだったり、
アルジェリアに旅行することで明るい強い色にのめり込んだり・・・

ジャンルに分けるのではなく年代順にルノアールが親しかった家族や友人をモデルにして描いたもの、旅行して描いた風景・・・

リモージュで生まれ、3歳からはルーブルの近くで暮らしていたルノアール・・・
フランス革命のあとのルーブル宮殿は廃墟のようになっていて、子どもたちも勝手気ままに遊んでいたかもしれないようなところだったのだそうだ。
さらに13歳から18歳までの間磁器の工房で徒弟奉公をしていたというのを聞くと、「楽しく、わかりやすく」というのがわかるような気がする。

1861,62年のアルジェリア旅行のあとで描かれた「アルジェリアの娘」
赤と緑を対比させて明るく強い色彩で描かれている。
おそらくパリにいただけではこうした色にはならなかったのかもしれない。

そしてエッソワの緑、カーニュの茶色・・・?

そんなことを考えながら会場へ。

さっき聞いた話しと照らし合わせながら一枚一枚を見て行く。

もともとCosは人物の絵は好きじゃなかったので、ざっとしか見てこなかったんだけど、流石に今回は話を聞いた直後だけあって、じっくりと眺める。

と、突然少女たちの表情が生き生きとしてくる。
「かわいい」
「きれい」という評価しかしてこなかった少女たちの顔が楽しそうな中に憂いを秘めていたり悲しみをたたえていたり・・・
今回のチラシのトップの「団扇を持つ少女」の絵にしても、最初はとリスマしてポーズを取っているだけのように見えたのに、背景の緑のラインとか、菊の絵の部分とかを見ているうちに憂いを秘めた表情になってくるのである。

これはいえにかえってからもう一度印刷したものを見たけれど、そうした憂いは殆ど感じられなかった。
たぶん本物だけが持つ憂いなんだろうなぁ・・・

と思ってみたり・・・

表情だけでなく、いろいろな色も今までと違って見えてくる。
シャトゥーのセーヌ川の草木、
エッソワ付近の風景の茶色と緑、
カーニュの風景の茶色・・・それぞれの色の深みが写真で見たのとは違ってどんどん深くなってくる。

その極めつけがテレーズ・べラールの青かもしれない。
写真では決して現れてこない深いいろいろな青色。
少女の表情も決して悪くはないけれど、圧倒的な青の前には自己主張ができずにいる感じ。
(実際には色のせいではないとは思うけれど・・・まるで色のせいであるかのようにさえ見てくる)

そばにあった、縫い物をする若い女の紫もとても深くていい色だったのだが、この青の前には見る影を失ってしまっていた。

こうした表情の複雑さ、色の違いは写真では見ることができない。
その違いを見るためだけにでももう一度行きたいのだが・・・


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2010.01.24

ボールと新しい形

どんな形のものをどんな風に動かしたら面白いんだろう・・・
組み合わせて作ったらすごく軽いフラッシュになった。

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2010.01.22

ウイリアム・ケントリッジ展

お正月に写真美術館で石田尚志のアブストラクトアニメーションを見てからどうしても見たかったウィリアム・ケントリッジ・・・ありがたい事に先日チケットを頂くことができた(感謝感謝m∥_ _∥m)

となると居ても立ってもいられずに早速行ってきた国立近代美術館。
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一枚一枚手で書いていったモノを重ねて作ったアニメーション。
CGが全盛の今の世の中で実際には使っているのかもしれないけれど、手で描き動かすアニメーションを二つ見たことになる。

一枚一枚を描き、それを撮影してはさらに書いていくというケントリッジの手法は一番最初のアニメーションの時代からあり、その暖かさはCGにはとても表すことができないのではないかと思えるほど。

が、ケントリッジは全体としては温かさを感じはするものの、取り上げている題材は南アフリカという国の人だからということもあるだろうけれど、政治的なにおいがする。

おそらく、一つ一つのエピソードは見る人が見れば何を揶揄しているのかがわかるのだろう。

その作品は一つ一つのコマごとに一枚の絵を書くのではなく、ひとつの絵を一こま一こまとりながら絵そのものを変化させて行く。だから、アニメーションが進むと景色れなかった前の絵のあとが残っていて、それがまた深みを添えている。

ケントリッジはどうがをつくるだけでなく、左右両側の壁のドローイングを部屋の中央に(たぶん)45度ずつの傾斜をつけた鏡で左右同時に見ることで立体的な像を作ったり、円筒型のアナモルフォーズが動く作品を作ったりして、いろいろな表現法を試してい見ている。

彼のインタビューの中にこの円筒形のアナモルフォーズの作品が写っているYoutubeはこちら

立体視をさせる作品の中には「デューラーの測定法の教則より」(from series Underweysung der Messang)というシリーズもあって、忘れえぬ人がいたり、切頂多面体があったりして動かない絵も楽しむことができた。

殆どの作品が白と黒を基調に作られていて、そこに一色赤のラインがあったり水色が水になったり・・・色自体にまでメッセージが込められているような感じすらした。

美術館側もいろいろと工夫をしていて、広い部屋に5つの作品を同時に映写しているところでは音声ガイドのようなトランシーバ(?)を貸し出して、それぞれの映像の音を聞けるようにしていた。
このガイドのおかげでひとつの部屋(かなり大きいけれど)でいくつもの作品を同時に楽しむことが出来るのだ。

ストーリーのしっかりとあるアニメーションを期待しているとあまりに抽象的な表現も多いけれど、石田尚志に比べれば当然ずっと具体的。

展示会場の入り口に「全部の映像を見ると2時間近くかかります」と書いてあったけれど、結局2時間以上見ていたことになるだろうか。
それだけの時間彼のアニメーションを見続けたら・・・・スゴクいいんだけど、お腹がちょっと一杯になったかも・・・


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2010.01.15

今日の夕日

Cosの腕じゃとてもその美しさを伝えることはできないけれど、日が沈んだ直後、名残惜しげに赤く染る空。

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本当はもっと赤く輝いていたんだけど・・・・


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2010.01.14

お正月は写美

以前お正月2日にはあっちもこっちも無料になって「どこへ行こう」と楽しみだったのだけど、今はそれぞれにイベントはあるものの、無料のところは少ない。

その少ない中の一つが東京都写真美術館。

この日は午前中に東博であれやこれを見て午後から移動するつもりだったのだけど、電車が止まったので予定がすっかり変わってしまったのが残念。
何しろ時間に余裕がなくて例年お正月に写美の雅楽を聞くのが楽しみだったのに、
「無料だ!何がなんでも見よう」
というがめつい根性で雅楽は諦めて展示室を渡り歩いたほどで、写真一枚すら取る余裕がなかった・・・_| ̄|●
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「躍動するイメージ -- 石田尚志とアブストラクト・アニメーションの源流」

Cosがアブストラクトアニメーションを真剣に見た最初は高校生の時。
友達に連れていってもらってみたのだが、それまで「アニメーション」といえば漫画あるいは子供向けのようなものしか見たことがなかったのでかなりショックだった・・・ような気がする
単に手書きの線が動く、図形が動く、と言ってしまえば身も蓋もないのだけれど、無我夢中で見ていた記憶がある。
それからしばらくの間は「もう一度見たい」と思い続けてチャンスがあれば(行けるところであれば)どこへでも行ってみていた。

当時見たものと同じものはなかったけれど、写美でも19世紀からのアニメーション(もどき含む)が展示してあってちょっと嬉しかった。(だいたい当時もフィルムセンターで見たりしたんだから最新作ではなかったんだろうし・・)

その流れの先にある石井尚志のアニメーション・・・・「海の映画」
海は海で海じゃない・・・と分けのわからに事を感じ続けた一本だったし、
「フーガの技法」は
やっぱりバッハはこんなアニメーションを作るからすごいんだ・・・・
と感じたし・・・(爆)

時間が無いと大騒ぎをしていたのに、この二つはじっくりと見てしまい・・・「はぁ」とため息をついて時計を見たら大慌て・・・

でもこのフロアは十分に堪能した。
(でももういっかい行きたいな)

で、次は・・・
「日本の新進作家展vol.8「出発-6人のアーティストによる旅」」

今回、この中にはCosの好きな石川直樹が入っているのだ。
おそらく見たことのある写真がほとんどだろうけれど、もう一回見るのが楽しみ。
今回は「富士山」の写真。
大きなパネルだけではなく、小さなパネルを山の形に並べても展示。
ふもとの街(むら?)のお祭りから山頂まで
よく知られた富士山だけどどこか切り口が違うのが不思議。

「石川直樹だけみられればいいや」という気分で彼の作品はじっくり見たんだけど、やっぱりそれだけじゃ済まない・・・

百々武の雪の街もとても良かった。
(どうも絵にしても写真にしても人間の姿はCosの好みではないらしい・・・)
ここでも何枚かの写真はじっくりと見ることになった。

で、時計を見たらまだもうちょっと余裕がある。
というわけでたぶんどこかで前に見たことがあるさわひらきのビデオ。
ごくありふれた家の中の映像・・・そこには飛行機が飛び、離陸し、着陸している。
机の上に、洗面台に、ベットの枕元に・・・・
この発想はいつ見てもすごいと思う。
そして飛行機の影・・・・影が家具の上を流れる・・・・
模型の飛行機を使っているのだろうかとも思うほど綺麗に家具に沿って・・・・

当然最初から最後までを見た・・・・時計を見た・・・・でもまだ
「木村伊兵衛とアンリ・カルティエ=ブレッソン  東洋と西洋のまなざし」は見ていないのだ・・・
いよいよおしりに火がついて・・・・夜の約束に間に合わなくなるかもしれないけれど・・・・
「ええぃ!」

見てきました。
大急ぎだったけれど、見たことのある写真の前では楽しかったし、思わず足を止めてしまう写真もあったし・・・


・・・・当然夜は「なにやってたのよ!!」・・・・
でしたが∥^o^∥

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2010.01.10

キリコ会館

「キリコ」と聞いて普通は何を思い浮かべるのだろうか?

Cosはてっきり「江戸切子」とか「薩摩切子」と同じように「能登切子」があるのかと思ってしまったし,わざわざの戸にまで来て「切子」を見たいわけじゃないしなぁ・・・
と思ってしまったのだ.

が・・・観光案内でもらった冊子には「おまつり・・・がどうのこうの」と書いてある.
ガラスとお祭りの関係???
と頭を捻る事になったのだが,どうやらガラスではなくお祭りに関係があるらしいとわかったので
「キリコ会館に行きたい!!」と言っては見たものの周囲の反応は芳しくない.

お祭りに関係があるらしいということだけはわかったけれど
「じゃあ,どういうところなのか?」と聞かれてもそれ以上のことは答えられるはずもなく・・・漆芸会館が隣になければ他の人達に反対されかねないところだった.

Cosにしたところでちゃんとわかっているわけじゃないから「なにがなんでも」と主張できる程でもなく,漆芸会館によったついでに・・・入ってみたのだが・・・

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中に入った瞬間に三階分ぐらいはありそうな高い天井いっぱいまでにそびえているものに圧倒される.
どうやらこれが「キリコ」らしい。
確かにお祭りには関係していそうだけど,こんなに巨大なものが待ち構えているとは思いもしなかった.

石川新情報書府 - 能登のキリコ祭り.

 縄文の頃から、大陸からさまざまな人々が渡来し、技術や文化をもたらした。さらに、「海の道」が主要交通路だった時代は、日本海沿岸各地との交流も盛んに行われ、いわば「日本海文化」の交流拠点の役割を担っていた。  さまざまな交流の中で、独自の文化を育んできた能登半島には、今も、祭りをはじめとする貴重な民俗行事が受け継がれ、「民俗の宝庫」「祭りの宝庫」と呼ばれている。その中でも、能登半島に唯一、と言われる祭りが「キリコ祭り」である。

「キリコ」とは、直方体の形をした山車(だし)の一種で、これに担ぎ棒がつけられている。切子灯篭(きりこどうろう)をつづめた呼び名で、切篭(きりこ)と書く。奥能登ではほとんど「キリコ」と呼んでいるが、中能登では「オアカシ(お明かし)」とか「ホートー(奉燈)」とも呼ぶ。
 神輿のお供として、道中を練り歩き、夜には中に明かりが灯り、大きな「行灯」となる。現在は高さ4~5mのキリコが多いが、中には高さ15~16m、100人以上で担ぐキリコもある。キリコが1本だけ出る祭りもあれば、50本を超すキリコが乱舞する祭りもある。

ということなのだが,こんなものは見たことがない.
こんなふうに光が入って街を練り歩いたら・・それは壮観だろうと思う.
今も能登のあちこちのお祭りで使われているというのだから、実際に使われているところを一度見てみたいものだ。

人々の方に担がれた巨大な灯篭が街を海を練り歩く・・・壮観だろうなぁ・・・

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キリコには字が描かれたものばかりではなくこんなふうに絵が書かれたものもある.
これだけの大きさの絵を描くのは時間もかかるし大変だろうと思う・・・・
それを何百年もつづけてきた能登の人たち・・・
今でこそCosたちがいわゆる都に住んでいて豊かな生活を享受しているようにみえても、実はこうした歴史と文化をたゆまず守り続けてきた能登の人達の方がずっと豊かなんじゃないかと・・・

今日本のあちこちで文化や芸術にかける予算がどんどん縮小されてきている.
独立採算制という言葉の裏に人のこない博物館は文化財の収集や保存のために書ける費用が削られていくのだ.
「祭り」のようないわば形のないものを保存するのはこうした形のある「キリコ」だけではダメなのである.
それを担ぐ人、作る人、祭りに参加する沢山の人達がいて初めて歴史が保存されていく。
何百年にもわたって能登の人たちが守り続けてきた祭りはこのキリコだけではなく季節ごとに各戸で行われるものもあった.
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これは「あえのこと」のジオラマ。
12月5日に神様をお迎えして冬の間一緒に暮らし冬が終わると神様は帰っていくというのだ。
神様をお迎えするときには二股の大根を備えて食事でもてなすというのだ。

寒い寒い冬の間は神様も暖かい家の中に滞在するということなのかも.
いったいいつごろからあるものなのか・・・木ノ実をいろいろとお供えするところから、稲が作られていなかった縄文時代の名残と行ったようなことも考えられるらしいところをみるとかなり古いのだろう。
次第にやる家庭が減ってきているのは時代を考えれば当然といえば当然だけど、工やって文化が消えて行くのかもしれない・・・

実際に生活している人達にとってはそんなあまっちょろいものではないだろうけど・・・

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この他にも能登独特の祭りがいろいろとある.

木型のそうではかったご飯を山盛りにして食べるもっそう祭り、
巨大な鏡餅を作って周りの人がケチを付けて主人がフォローするという いどり祭り・・

能登には不思議な祭りや祭りごとがいろいろとある.
同じ日本海側にある男鹿半島でもなまはげがいたりしてやっぱり古い歴史が息づいているのがちょっと不思議.

海を見て通りすぎるだけだと決して知ることのできない歴史や文化を知ることができたひととき。
形のない歴史や文化を守り伝えてきた社会はまた、Cosのように新しいものが好きな人間にとっては生きていくのが厳しい社会かもしれない・・


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120年間のHD

ナショナルジオグラフィックの120年分がひとつのHDに収まっているのが$199。
この値段だったらCosも欲しいのだけれど,アメリカとカナダにしか売ってくれないのだそうだ.
日本で発売になったらまたとんでもない値段をつけるんだろうし・・・

ngiの120年・・・ボケッと写真を見ているだけでも幸せなんだけどなぁ

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能登は海

能登の海はずっとむかし、海外との交流も盛んだったところなのに、決して穏やかではない.
(あっ,もちろんそういうところばかり見てきたということなんだろうけれど・・・)

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砂浜に押し寄せる波も決して高くはないけれど,水平線の向こうで空と海とがつづいている.かろうじて雪も雨も降っていないけれど、それでも景色は冬.

子どもの頃からCosは岩場のあれた海が好き.
台風が近づくと子どもの頃から(今も)「海を見に行きたい」と駄々をこねたものだった∥^o^∥

さすがのCosも能登の海を堪能してきた.

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巌門へ行ったとき,てっきりこれが巌門だと思ったのだが・・・・どうやらこれは碁盤島ととらの岩というらしい.天気が良ければこの島と島の間を観光船が通り抜けるらしいけれど,Cosが見たときにはどこか香料とした景色にしか見えなかった.

巌門は「巌門洞窟」というトンネルをくぐった先にあった.

巌門

こうやって押し寄せてくる波はいくらでも見ていられるような気もしてくる.
同じ波のように見えていても一つ一つ波の形は違い・・・でもほとんど同じ水が同じように動いている不思議・・・人間の力の小ささを思い知らされる.

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ここはヤセの断崖・・・鉛色の空と鉛色の間にピンク。
どうにもならない閉塞感がそこの隙間だけ開かれている感じかな?

写真ではよくわからないけれど,この光のなかに希望が隠れているように見えたのは思いすごし?

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2010.01.06

石川県立歴史博物館

本当は県立美術館にも行きたかったけれど、もう年末で閉まっていた。残念。

というわけで雨の中県立博物館へ。

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もともとは陸軍の兵器庫だった建物3棟からなっている石川県立歴史博物館。
倉庫と兵器庫はちょっと違うんだろうけれど、横浜の赤レンガを思い出すような雰囲気がちょっとある。
中はしっかり改装されて(第1棟は)歴史的な雰囲気を感じさせる内装。
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天井からはシャンデリアが下がり、階段には赤い絨毯が敷いてあって優雅な雰囲気。
どこまでが当時のものの復元で、どこまでがそうでないかはわからないけれど、ゆっくりと時間を過ごしたい。

展示室は写真が禁止。
博物館なんだからとらせてもいいんじゃないかと思ったけれど、あとになって県立博物館のサイトに「借りたものが多いので写真は禁止」と書いてあった。
まぁ、仕方ないんだろうなぁ・・・

ついたときには閉館まであと1時間、しかも予想外に展示室が多くて広い。
歴史は苦手だから見るものは多いし時間は少ない。
結果的に消化不良のまま終わってしまった気がするけれど、大急ぎで見て回ってきた。

ふだん、東京、京都、奈良にばかり目を向けがちだけど、実はこうした日本海側には古くから伝わっている独特の文化が残っている。
考えてみれば、今でこそ太平洋側が交流の中心なのかもしれないけれど、ずっと昔小さな船しかなかったような時代には日本海側こそが他国との交流の中心だったはず。

第一棟では出土した縄文土器、弥生土器。珠洲では特大の土器が生産されていたし、大陸交流の要でもあったこの土地には古い形の祭りあるいは祭りごとがいろいろとあった様子などが説明されていた。
Cosが見たことも聞いたこともないような生活の中の行事がとても不思議だった。
作物の収穫、海の神様に対する祈りみたいなものを表しているのだろうか。
おそらくそうした祭りの中にかつての人々の暮らしの片鱗が伺えるのだろうなぁ・・・
その辺のところをもう少しじっくりと見たかったけれど・・・
なかなか思うようにはならない。

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棟と棟の間の中庭にはこんな池も。
池におかれているのは延長10kmにも及ぶ辰巳用水の導水管に使われていた石管なのだそうだ。
冬は水が出ないけれど、夏には水も流す・・・と書いてあったと思うけれど、冷たい雨の冬の空でやっぱり寒そうだった。
この池を挟んで第2棟は体験コーナー
第3棟は科学技術関連の歴史が展示されていて二階に登るとそこからもともとの兵器庫の天井の様子をみることができる。
(しっかり読んでくればよかったんだけど・・・)

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体験コーナーではこんなふうにいろいろなことを試してみることができる。
一箇所に集めてしまうのはそれはそれでほかとの関連が良く見えてこないかもしれないけれど、楽しそう。

と閉館時間ギリギリまで粘って外に出てくると・・・

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すっかり陽は落ちてライトアップ。雪が少しだけあっていかにも冬の金沢。
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ライトアップされた歴史博物館は赤レンガの赤が消えて白っぽくなり冬の金沢の寒さを象徴しているかのよう。

行く時には雨がかなり降っていて道を歩くのもちょっと大変だったけれど、それだけの価値のある面白い展示だった。

特に能登の歴史・・古い古い能登の文化は面白そうだ・・・

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2010.01.04

金沢21世紀美術館2009冬

今回どうしても見に行きたかったオラファーエリアソン展が開かれていたのがここ。

前回も同じように思ったけれど、外に向かって開かれた美術館。

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全体がガラス張りというだけではなく、無料で入れるオープンスペースも広く、中に入ってみると・・・
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こんなのが走っていたりするのである∥^o^∥
これも作品の一つ。
パトリック・トゥットフオコの「バイサークル」
それぞれの自転車にはシルヴィア、アレッサンドラ、エミコ、リツと名前がついているのだ。

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もちろんこのじゅうたんと巨大積み木のようなスツール(だろうと思うけどただの積み木かもしれない)も作品の一つ。
みんな靴で入っていたけれど、靴を脱いでゴロンとしたら気持ちが良さそうだった。
巨大積み木を積み重ねたり、秘密基地を作ったりしたら楽しいだろうなぁ・・・


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こんなものが貼ってある通路も・・・∥^o^∥
変な自転車は進入禁止なのである。

この自転車バイサークルも乗ってみたかったんだけど、Cosの番は結局こなかったのが残念。

今回の常設展は「コレクション展--Shift--」
これはすごいと感動したものもあれば、「?」となったものもあったけれど、良かったのはアン・ウイルソン。
糸や針レース遍などが構成する細菌のコロニーのようなもの。
それをビデオにとって巨大な壁のスクリーンに映し出す。
ビデオの映像を見ていても大きさがわからないから、そこに映し出される世界がとても不思議に見えてくる。

そして恒久展示の一つスイミングプール。
プールの中からプールをのぞき込んでいる人達を見るのは楽しい。
こっちが手を振ると向こうも手を振り返してくれる。

この日は今にも雨が振りそうなどんよりと曇った空だったけれど、たまに雲が薄くなって光が降りてくる
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まるでエリアソンの作品のように、光がプールに差し込んでくる。
その光の中には(たぶん)女の人が・・・・

もちろん忘れてはいけないのがタレルの部屋。
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ここでは言葉なく空をみあげてしまう。

この後他のところを見たり、食事をしたりして夜になってからもう一度戻ってきた。

夜になるとこのタレルの部屋は表情を変える。
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壁の柔らかな間接照明が夜の国を演出している。
柔らかな光りに包まれた部屋から空を見上げると・・・
夕方には土砂降りだった空も雨がやみ、たまに切れる雲の間から月がちょっとだけ顔を出したりもしている。
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月が見えるのはほんの一瞬で、ピントを合わせるまもなく雲に隠れてしまったけれど、白くぼぉーと見えるところが月。

心安らかな平和なひととき。

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エリアソンのライトはもう企画展は閉館しているのにも関わらず夜の国で光を放ち、スイミングプールがその光を受け止めている。

これもまた昼間よりも夜のほうが光が生きている感じがする。

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夜の21世紀美術館。
人々に開かれた美術館のながい一日がもうすぐ終わる。


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あなたがであうとき---オラファーエリアソン展

2009年年の瀬も押し詰まった12月の終わりに金沢に行ってきた。
もちろん一番の目的は金沢21世紀美術館のオラファーエリアソン展。

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レアンドロのプールの向こう側が入り口。
作品の一部が見えている。
これは明るさが変化しているんじゃないかとも思うけれど、結局のところ確認できなかった。
彼の作品としては衝撃的な感動もなかったし・・・

が、次の暗い部屋に入った瞬間にエリアソンの世界の虜になる。
暗い部屋の床の真ん中にライトが一つ。
そのライトの周りを円筒形の筒を縦に切ったようなものでカバーしてあって、そのカバーが回転する。
回転すると影の部分と光の部分が移動していくのだが、たぶんカバーは2枚か3枚になっていて光の当たる部分が変化していく。
その変化を見ているだけでも不思議な感覚なのだが、光のなかに入った瞬間、中央のライトのまぶしい光が自分を包む。

一瞬、「光あれ」というシーンを体感したんじゃないかと思うほどの衝撃。
眼が痛いほどのまぶしさではないけれど、光りに包まれて現実ではない世界に入り込んでしまったかのよう。

しばらく・・・影の世界に戻るまで動けなくなってしまった∥^o^∥

「Slow-motion shadow in colour」
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これはCosにも出来そうだ・・・と作ったのが最近のフラッシュのシリーズ。
もちろん、実際に見た時ほどの感動は決して得られないけれど、色の美しさ、変化だけはちょっとだけ似たものを作り出すことができるのがうれしい。

この影のシリーズはモノクロのもの、スクリーンの前にいろいろな形に組み合わせた鏡を置くことでより複雑な形にしたものなどがあって一つ一つがこちらを美しい影の世界にいざなってくれる。

こういう影を作る・・というのはほかでも見たことがなんどもあるし、川村記念美術館でもちょっと前に見てきたところ。
(ほとんど同じコンセプトで作られていた)

後ろから光を浴びて前のスクリーンに投影する、投影されたものをスクリーン越しに向こう側から見る・・・見方は両方あるけれど、自分の動きが虹色の影になって映し出されるのは嬉しい。

原美術館にもあったオレンジのライトの部屋。
オレンジ色のライトの中ですべてがモノクロの世界になったかのような錯覚を覚える。
普段使っている黄色い消しゴム付きの鉛筆が真っ白に見えたのが面白い。

三色の霧に満ちたYour atmospheric colour atlas
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チラシにもなっている霧の世界。
中に入ってみると3色の霧の世界に取り込まれて、他の人の姿もおぼろげにしか見えない。
霧の世界というだけでも幻想的なのにその霧に色がついていて、自分がどこに立つかで世界が変わってしまうのだ。
以前見た長澤英俊の暗闇の中の「オーロラの向かうところ」をこの3色の霧の中で見たらどうなるんだろう・・・
この中にもう一度入りたい・・・

行ったときには「調整中」ということで見られなかったYour watercolour horizon
係の人に聞いたらまだしばらく時間がかかりそうだということなのでもう一度ここまで見に来ようかと思っていたのだが、しばらくしてからよってみたら係員の人が「治ってますよ」と嬉しそうに声をかけてくれた。
真っ暗な部屋の中心に大きな円形のプールがあり、その中心からリング状に出た光が水面に反射して円形の壁に映し出されている。
微妙な水の波が壁に映し出されるとそこには複雑な形をした光の波が現れる。
静かに流れる光の世界。
無心に光の波を見続けるひととき・・・
何時間でも見ていたかった。

エリアソンの作品はどれも実際に見てみないとその良さが十分に伝わってこない。

今回は3人で旅行をしたのだが、ここはひとりで行くべきところ。
心ゆくまでエリアソンの世界の中に入っていたかった。

今回どうやら
Eye activity line 「アイ・アクティヴィティ・ライン」
はなかったらしい。
壁にスリットが空いているだけで他のサイトで見たものとは全く違っていた。

コレを見るためだけでも・・・・
もう少し近ければ必ずもう一度行くんだけどなぁ・・・

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2010.01.02

一月二日

アートな一日。
国立博物館と写真美術館のはしごは時間的に厳しかったし電車は止まったけれど、不愉快なこともほとんどなく楽しく充実した時間
今日と明日だけ見学できる上野寛永寺の仏像は元禄時代の作品。もとははでに彩色されていたんだろうな。
電車が止まったので写真美術館の雅楽は見られなかったけれど、見たいものを楽しくじっくり見られたしいろいろと勉強になることも多く(切羽詰まった顔をしてるともいわれたが)しっかりかんがえてまた見に来よう。

【追記】和太鼓のビデオを追加しました

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東博なぅ

東博なぅ

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2010.01.01

新年のご挨拶

今年もよろしくお願いしますm∥_ _∥m

20091231newyear
新年のご挨拶

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