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2009.05.29

メイド・イン・カッシーナ展・・・技術と芸術と

技術を意味するギリシャ語の「テクネー」はまた、芸術をも意味していたとも言われる。
かつて、技術は芸術と不可分の存在だったけれど、ある時期から分離して肥大化して自然に対立して言ったのだという。

その中で芸術と技術が密接な関係を保ちつつ成長してきたカッシーナの家具。

Gomi01

家具をデザインすることが家具職人の仕事ではなく、人間工学を考えたたとえば建築家によるデザインによって、力学的な構造を最大限に生かしたものを作ることが出来る。
家具の分野(他の分野でもそうだろうけれど)芸術的な表現は技術的な裏づけがあってこそ表現が可能になるのだ。


上の写真の椅子はSUPERLEGGERA

ちょっと見ただけでは何の変哲もないごく普通のシンプルな椅子。
その椅子の中にはたくさんの技術が隠されている。この椅子の足はルーローの三角形をちょっと細長くしたような感じの断面を持っている。
断面が円である足から、強度を奪うことなく削っていった結果なのだという。
そして横木は深くまで入っているほぞで組んであり、ほとんど先端は反対側に出そうなほどなのだそうだ。
座面は当を編んで作ってあり、こうした軽量化の努力でごく軽い椅子が出来たのだという。

曲げ木を使った円形の椅子BARREL
見たところは面白いデザインというだけだけど、その裏には強度を出すため、きれいな円弧を描かせるための技術が隠されている。
他の工場で作られたとき、この曲げ木はもっと太い。少しずつ1ステップごとに本来の形に仕上げて行く途中でもステップごとにしっかりとまげて形を整えていくのだという。


一枚のフエルトでベースを作り、足元の部分は樹脂でしっかりと固めて強度を出し、上のほうの部分は柔らかく変形が可能で座る人に合わせて変形する。


楽しかったのはタングラムのテーブル。普通のタングラムと同じように組み替えていろいろな形のテーブルとして使うことが出来る。

こうした技術によって裏付けられた芸術は他の分野でも再び技術と芸術の融合が進んできている。
新しい形の芸術派コンピュータなしには形作ることが出来ないものも少なくない。
昔とは違った新しい形での芸術と技術の融合はまた、家具の分野でも新しいものを可能にするのだろうな。

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