« 懐かしかった興福寺 | トップページ | 【定点観測】2009.04.11 »

2009.04.12

見詰め合うとき

目をあわせて見詰め合うとき、そこには言葉にならない想いを通わせる。
恋人と見詰め合うときには思いのたけをのせて、
わが子と見詰め合うときにはいとおしさをこめて、
仏像と見詰め合うときには・・・・自分との対話。

01gomi01


相変わらずの人気で40分待ち50分待ちもざらな東博の「国宝 阿修羅展」。
じっくりと見るにはどうするか・・・・友達とあれやこれやと相談して夜間開館日の最後の30分が勝負だろうということになった。

というわけで金曜日の18:00
さすがに行列のなくなった東博ではあったけれど、人々が次から次へと建物の中に吸い込まれていく。
「う~ん、まだ早かったかなぁ」とは思ったけれど、一通り見るのに1時間では厳しいからせめて1時間半は必要だし、
「なかなかよかったよ」というVRシアター「再建中金堂と阿修羅像」もみたいし・・・
となるとこの時間が限度
(どっちにしても仕事があるからこれより早くは来れないんだけど・・・)

まあ、仕方がないと会場に入ってみるとやっぱり人がたくさんいる。
最初の第1章興福寺創建と中金堂鎮壇具は細かいものが多いので、人がたくさんいるとよく見えない。
ところどころちらっちらっと3列目ぐらいからみた。
ここは後で時間があったら来ることにしてさっさと
第2章国宝 阿修羅とその世界へ。
ここでCosは子どものころに出会った仏像たちに再会。
0005

八部衆像のうちの迦楼羅立像(かるら)は子どものころのお気に入り。おなじような仏像の中でカラスになっているこれが異彩を放っているようで好きだったのだ。
同じものを見ても受け取り方はずいぶん違っているはずなのに感じ方は今も昔も代わりがないところを見ると成長がないんだなぁ・・・

この八部衆像(阿修羅もこの中に入る)はいろいろなものになっているようで見ていると楽しい。
表情も平和なものがあって見ていると安心する。
(阿修羅は平和とはちょっと違うかな?)

が、十大弟子像はそんな平和な気分ではいられない。
歳をとった仏像の表情は悟りとは程遠い嘆き、苦しみ、憤りを表しているかのようにも見える。
一度目は人もすごく多かったのでざっと見てドンドン先に進んだけれど、2度目に回ったときには閉館30分前だったこともあってここまではかなり空いていた。
(ほとんど人のいない状態)
自分の見たい位置からじっくりと目を合わせて対話することが出来る。

単眼鏡を使ってその表情をじっくりと見る。
仏像と目を合わせると何も考えていないようなじっくりと考え込んでいるかのような気になってくる。
なぜ年老いた人を悟りの表情にしなかったんだろう?

逆に少年の像はすべてに満足した若さが感じられるのがなんだか不思議。
満足しきっている少年と飢えている老年・・・

そして阿修羅ルーム。
部屋に入るとまずろうかがなだらかなのぼりになっていてそれをのぼりきるとちょっと下のほうに阿修羅像が見える。
1回目は中央の台の上に乗っている阿修羅を取り囲むように人々が部屋いっぱいに広がっていてとてもそばに寄ろうという気がしなかったけれど、2度目になると阿修羅の周りは二重になっている程度の人ごみ。
ちょっとがんばって一番前から人ごみと一緒に阿修羅像の周りを一周。

更に閉館5分前にもう一度行ってみるとさすがに空いていて、これもまた自分の見たい位置から字栗と阿修羅と目をかわすことが出来た。

ぱっとみると満足しきっているようにも見える阿修羅。
が目を見つめているとそこの中にはどうにもならないやるせなさが見え隠れしているように見える。
いや、そう見えたのはCosの心のうちだろうか・・・


|

« 懐かしかった興福寺 | トップページ | 【定点観測】2009.04.11 »

コメント

こんばんは。

金曜の夜間開館は定着してきたので
そこを狙ってこられる方で逆に混雑するのだと
係りの方から伺いました。

これから先が人事ながら心配です。。。
事故とかなければいいけど。

投稿: Tak | 2009.04.13 18:09

夜間開館のときにはいかにも場慣れしたそんな感じの方達が多かったですね。

まあ、Cosもそんな一人ではあるわけなんですけど・・・

東博は混んでいても満足が得られるように見せ方もずいぶん工夫してますけれど、それがまた人を呼ぶのかな。

事故・・・特にお年寄りの多い博物館だから更に怖いです・・・

投稿: Cos | 2009.04.13 19:39

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/3303/44642288

この記事へのトラックバック一覧です: 見詰め合うとき:

» 「国宝 阿修羅展」 [弐代目・青い日記帳 ]
東京国立博物館で3月31日より開催される 興福寺創建1300年記念「国宝 阿修羅展」の報道内覧会に行って来ました。 阿修羅展公式サイト 奈良時代・天平6年(734)に光明皇后が母橘三千代を追慕して造像させた阿修羅像を含む八部衆像(沙羯羅立像、五部浄像、乾闥婆立像、緊那羅立像、畢婆迦羅立像、鳩槃荼立像、迦楼羅立像)と現存する全ての十大弟子像(6体)計14体がお揃いになって奈良・興福寺をお離れになり、東京国立博物館・平成館へ。 昨年10月に開かれた「国宝 阿修羅展」記者発表会で... [続きを読む]

受信: 2009.04.13 18:06

« 懐かしかった興福寺 | トップページ | 【定点観測】2009.04.11 »