新鮮な浮世絵
膨大な量の浮世絵、それもずっと公開されることがなく保存されていたボストン美術館の浮世絵が来ている。日本美術のよさはよく分からない(いわゆる美術のよさもよくわかっていないと思うのだが・・・)Cosもずっと見たいと思っていた江戸東京博物館のボストン美術館浮世絵名品展(2008年11月30日まで)にようやく行って来た。
たくさんの浮世絵が年代順に並べられていて、それを見ているだけでも浮世絵の歴史が分かるようになっている。
Cosはどちらかと言うと人物画はあまり好きではなく風景画や静物画のほうがすきなのだが初期の作品はほとんどが人物画。それも美人画とか役者絵という絵を楽しむのではなく、かかれた人を見て楽しむためのものがほとんど。
とはいえ、「絵を鑑賞する」のではなく、「見て楽しむもの」だったし、外国に輸出する陶器などを包む包み紙としても使っていたくらいだから、見やすくて、見ていて楽しいものが描かれている。
初期の黒一色や黒と赤だけの絵から「錦絵」と言われるカラーのものに変わって行くのが版画の歴史を見ているようで面白かった。
デザイン的に優れた浮世絵というと葛飾北斎と言うことになるんだろうけれど、上のパンフレットにもなっている今回の歌川国政の迫力はすごかった。
しかもこのボストン美術館の浮世絵はとても保存状態がよく、印刷したインクの色も鮮やか。
北斎などはあちらこちらで同じものを何度も見ているのだけど、鮮やかに描かれた「冨嶽三十六景」
「こんなにいい絵だっけ?」と思わず見直してしまったほど。
明治時代にこんな生き生きとした浮世絵を見た外国の人たちの評価があんなに高かったのもうなずける。
ちょっと混んでいたけれど、それを見るためだけでもいった甲斐があった。
江戸東京博物館から大江戸線の両国へ。
なんとなく和ろうそくをイメージさせていい感じだった。
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