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2008.10.04

ピラネージ版画展

写真がなかった時代に画像を人に伝えようとすると絵に描くしか方法がなかった。一度にたくさんの人に伝えようとするならば版画しかなかった。

18世紀のイタリアの版画家ピラネージ(Piranesi)の版画展を見てきた。
(町田市立国際版画美術館 2008年11月24日まで)

ピラネージは画家兼建築家兼考古学者だったらしい。
ローマの遺跡を研究して膨大な量の版画を残した。

ところどころに現在の写真と一緒に展示してあったりするのだが、写真よりも彼の版画のほうが迫力があったり、みているだけで「どんな時代だったんだろう?」と想像したくなるようなものが多かった。

建物の版画などはあるがままにとらえているようにも見えるけれど、対象となる建物だけを取り出してみたり、人物を小さく書いて見せることによって、古代ローマの偉大さが見えてくるような気さえしてくる。

が、よく見るとたまに「?」と思うものもあったりする。
どう見てもローマじゃないと思えるような人の顔があったりしぐさがあったりもする。
もしかしたらもともとそうだったのかもしれないけれど、ピラネージが欠けている部分を想像で補った部分なのかもしれない。
実際に補ったりしたとは解説にあったけれど、どの部分というのは書いてなかったので、「ん?ここかな?」と楽しんできたのだ。

そしてなんといっても建物の迫力が伝わってきたのが「牢獄」シリーズ
いわゆるCosたちが知っている刑務所という雰囲気ではなく、罪人達が処罰されるところという感じかな。
建物は大きくいかめしく、看守達は大きく、罪人達はちっぽけな存在に描かれている。
(この建物が大きく人が小さいのはローマの遺跡などの版画でも同じ。重要なものを大きく書いているんだろうな)

古代ローマに、18世紀に思いをはせたひと時。

ピラネージの版画は東京大学のデータベースで公開されている。

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コメント

ピラネージは本当にすごいです。私も埼玉近代で観て 驚き、一挙にファンになりました。その刑務所の版画でしたね。 他のぎれいな版画と 迫力が違います。ちょっとジャコメッティのアトリエ内エスキースを思い出すような直感空間把握。 …空間把握力と言えば 数学ですね^^;

投稿: 欅 | 2008.10.06 08:11

空間に対するイメージが当時の人としてはかなり変わっていたかもしれない、と思いながら見てました。

ローマにしても写真では表現し得ないような描き方をしていたし・・・

投稿: Cos | 2008.10.06 21:28

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