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2008.10.12

ジョットによって生み出れたもの・・・

池上英洋先生に解説をしていただきながらもう一度「ジョットとその遺産展」を見てきた。

どう考えたって美術なんてろくすっぽわかってない門外漢のCosが西洋美術史の先生の話を(見た後ではみんなで飲みながら)聞くというのはとんでもない話だが、あまりの面白さに出来る限りずうずうしく参加させてもらっている(爆)

前回一人で見たときには混んでいたこともあって、表面的にざっと見てきただけだったけれど、池上先生のおかげでじっくりと深い部分まで見てくることが出来た。

ジョット・・・Giotto di Bondone・・・
日本ではあまりなじみのない彼の作品が日本に来た。

なにしろ彼の作品のほとんどは漆喰の上にかかれたフレスコ画・・・壁にかかれたものを日本に持ってくることはほとんど不可能なのだ。

そんな中で板絵の聖母子

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これをもってきているのは実はすごいことなのだそうだ。ぎりぎりまでこの絵が日本に来ることは発表されていなかったとか値段の話とかも伺ったのだけれどその辺のところはよくわからなかった・・・

下はもっと大きな絵の一部だったのが切り取られてこの大きさになった。この柄の切り取られた部分にはもっといろいろなものが描かれていたはずで・・・・
この絵が切りとられていることは画面の構成を見ても分かるし、板を真横から見ると普通に描いたのならどうしてもついてしまうはずの絵の具がどこにもない。
(そう聞いて、実物の切り口を確認してみると面白いです)

一人で見ていたのでは気がつかない些細なことから、謎が浮かび上がってくる面白さ。

絵の中に現れているジョットの特徴。
微妙に傾けたマリアの表情と陰影、服の下にある足の質感、後ろと前の遠近感、それでも必ずしも解剖学的に正しく描かれているわけではなくて、マリアの手とイエスの足の大きさの整合性のなさはあったりもする・・・

絵の細部が一つ一つの歴史的な意味を持って輝いてくる。

「いい絵だな、おもしろいな」ぐらいしか感想がなかったのに・・・おそらくこの会がなければ「面白かった」ぐらいの感想(前に書いたようなやつ)しかなくて終わってしまっただろうな。

ジョットは13世紀末にイタリアの各地をよばれて旅をしながらあちこちで作品を残している。彼の残している絵はフレスコ画だから、一人で描くわけではなく連れて行った弟子やその土地の画家達の力も借りている。

その場にいた画家達がジョットの空間表現などの影響を受けて、そうした絵を自分達を描くようになり、それがルネッサンスへとつながっていく。

そういう人たちのことをジョッテスキと呼ぶ。

大勢のジョッテスキがルネッサンスへの道を開いた。
その足跡を見ることが出来るのがこの「ジョットとその遺産展」なのだ。
(こうやって描いてみると当たり前なのだが・・・∥^O^∥ )

そして、シノピアで描かれた下絵である「嘆きの聖母」にまつわるお話が面白かった。
一度目に見に来たときには表面の絵の具が洪水で流れ落ちて下絵だけが残ったとだけ思っていたのだが・・・

フレスコ画を描くときには漆喰が乾く前に絵の具を乗せていくのだが漆喰がすぐ乾いていしまうので、急いで書き上げなければならない。

そこでまず最初にシノピアでじっくりと下絵を書いてその上にもう一度薄く漆喰を塗りそこに絵の具を載せていくという手法がとられる。
この下絵の段階では時間をかけることが可能なので場合によっては上に描かれた絵よりもずっといいものがあったりする。

その資料としてJacopo TorritiのDio Creatoreを見せていただいた。
どう見ても下絵のほうが生き生きとして存在感があるのが面白い。


また、このシノピアの部分と表面の絵の具の部分を分離して、壁画は表面のフレスコ画を、別の展示室にシノピアの部分を展示することでじっくりと近い距離で観察できたりするのだそうだ。

下絵の表面はこの後また漆喰を乗せるので表面が滑らかではない。でこぼこしていたり、さらに布目がついていたりして上から塗る薄い漆喰がしっかり定着するようになっている。

漆喰の上に絵の具を載せていくのは漆喰が乾く前にやらなければならないので一日に出来る量が限られている。
そこで、毎日その日の分の漆喰を作ってその分だけ絵を描くという方法で少しずつあの大きな壁画を作るのだ。
・・・
となると人間の関心は「どんな順序で塗ったんだろう?」
幸いなことに漆喰と漆喰の境目が重なっているのでどっちの部分が上になっているかを調べてどんな順序でどれほどの範囲を一日に塗ったのかを調べた研究も資料として見せていただいた。
(出来れば「ここでは3日あいている・・何をしていたんだろう?」なんていうことも分かると面白いな)

そんなこんなでこれ以外にもたくさんの話を伺ってきてとても楽しい時間を過ごさせていただいた。

その内容をMindMapの類似品であるFreeMindにまとめてみた。実際にはまだまだ付け足すことがあるけれど、それをやっているといつになっても終わらないので、とりあえず大急ぎで・・・∥^O^∥

いい加減な聞き方をしているから、間違っているところもあるだろうし・・・ごめんなさいm∥_ _∥m

「Giotti.swf」(リンクの部分は有効ではありません)

FreeMindでつくったMapをFlashpaperにしました。(PDFでもよかったのですがPDFは立ち上がりに時間がかかるので好きじゃないので・・・)

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