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2008.04.20

これが写真?!

展示室に入って最初の一枚を見たとたんにあまりにも自分の思っていたものと違っていたので自分の頭の中をどう処理していいのか一瞬分からなくなったほどの衝撃。

どうしていいか分からなくなって、ぜんぜん違う次のシリーズの写真から見はじめたり・・・∥^O^∥

「知られざる鬼才 マリオ・ジャコメッリ展
東京都現代美術館で2008年5月6日まで

Img_8263


東京都写真美術館で写真を見る」という先入観がなければ「これはいい!」の一言ですんでしまったのだろうけれど・・・・

しかも展示の順序が新しいほうから順に・・・つまり、彼が死の直前に死を意識しながら取った写真たちからのスタート。

おそらく写真そのものではなくて加工してあるんだろうし、どうやらジャコメッリはそうした技術に長けていたらしい。

「この憶い出を君たちへ」のシリーズには無表情な彼自身が登場する。鳥のオブジェがあったり不思議な感じの犬がいたりする現実にあってある意味では現実の中にはない夢の中のような世界が写し出されている。

この世を取り巻く「生と死」を撮りつづけたという解説があったけれど、彼がここで描いているのは生でもなければ死でもない、心の内側の世界を現実化して描いたと言う感じがしてならない。


写真と言うものが「真(まこと)を写し出す」ものだとすれば、確かにそのとおりだけど、そこに写し出されているものは彼が作り上げた世界・・・・その意味では写真は彼の芸術を表現する手段でしかないのかもしれない。
写真で何かを表現するのではなく、表現する手段としての写真かもしれない。

写真が少しずつ過去に戻るにつれてその表現はおとなしくなっていくけれど、たとえば人物以外は真っ白にしてしまっていたり(ポスターになっている神学生のシリーズ)、空中から撮った写真に畝を作ってみたりといった加工が随所に施されている。

中には写真のドット(と言う表現があるのかなぁ?)を変えることで写真の雰囲気が一変していたりもする。

このポスターになっている神学生のシリーズでは踊っている神学生たちもいいけれど、生真面目な顔をしている神学生たちからは見えないところで木の幹にへばりついている子猫の写真がCosは好きだ。
この子猫と戯れる神学生の写真もあったけれど・・・・この写真が彼らの将来と若さを象徴しているみたいだった。

黒のカラフルさが彼の写真からは伝わってくる。
その場においてあった印刷した写真集を見たけれど、そこで見る写真と会場で見る写真とでは黒の鮮やかさがまるっきり違うのだ。
生き生きとした黒の中に写真の技術が生きていると言うところなんだろうか。

ピントをずらすことによって夢の世界のような雰囲気を作ったり・・・・

久しぶりに堪能した美術展だった・・・・・

残念だったのは同時に見た「シュルレアリスムと写真 痙攣する美」が色あせて見えたことだろうか・・・
単独で見れば結構いいと思ったかもしれないのになぁ・・・・

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