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2007.08.22

ルドンの黒

ルドンの黒 目を閉じると見えてくる偉業の友人たち

Bunkamuraで2007年8月26日まで

岐阜県立美術館が所蔵しているルドンの作品を展示したものだから、ある程度は岐阜県立美術館へ行けば見ることができるのだろうと思う。

メゾチントもそうだし、目黒美術館で見た鉛筆画もそうだけれど、どうして「黒」に惹かれるのだろう。
華やかな色彩のモネやクレーにも惹かれるけれど、「黒」には緊張感がある。

ルドンの黒には色の持つ緊張感だけではなく、題材の持つ緊張感・・・「異形」とは言っているけれど、そうでない題材でも厳しい緊張感がある。

眼窩のない目玉、植物から生えてきている顔、背景の中に飛んでいる鳥・・・

エドガー・ポーの挿絵も書いているし、絵の持つ雰囲気もそんな感じ。

黒を絵がいる時代の色のついた風景画などの油絵は孤独感にあふれていて、彼の絵の持つ寂寥感の原点がそこにあるのかもしれない。

そして、彼の描く悪魔、地獄に落とされんとする人の表情が諦めと平和に満ちているのに対して、天井の天使たちの表情からは平和も満足もうかがえない。
見ているうちに地獄に落ちるのも彼にとっては満足につながっているのかもしれないと思えてきた。

ボードレールの「悪の華」の挿絵も描いているのだが、今一度読んでみたい気がしてきた。

4087601978悪の華 (集英社文庫)
シャルル ボードレール 安藤 元雄

集英社 1991-04
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» Black is fantastic ⇒ルドン#6ボードレール「悪の華」? [飾釦]
〜渋谷の東急文化村で開催中の展覧会「ルドンの黒」を観て〜 昨日に続きボードレールの詩です。 ■■■「新・悪の華」1「ある異教徒の祈り」■■■ ああ!汝の火焔をにぶらせるな。 私のかじかんだ心の臓をあたためよ、 魂を責めさいなむもの、逸楽よ! 女神ョ!跪ク者ノ祈リヲ聞キ届ケヨ! 空中にみち拡がった女神、 われらの地下なる窖の焔よ! 凍えた魂の祈りを聴き届けよ。 逸楽よ、つねに私の女王であれ! 肉身に天鵞絨の手ざわりをもつ 人魚の仮面を身につけよ、 あるいは、かたちのない、神秘な葡萄酒の... [続きを読む]

受信: 2007.08.24 00:37

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