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2007.06.04

想像する世界

何も文書の残っていない昔の人たちがどうやって生活していたのか、いろいろな状況証拠を集めつつ推理していくしかない。

つい先日も国立科学博物館の4月にオープンした日本館を見てきた。
Img_3906
その中に昔の人たちの暮らしとして石器時代の人たちの様子、縄文時代の人たちの様子、弥生時代の人の様子、中世の人たちの様子、・・・最後はリアルな現代人までの様子が展示してあるところがあった(写真は弥生時代の様子でちょっと違うけど)。

その一つ一つの展示もいろいろな遺跡から分かったことが表現されている。この写真で子どもが犬をなでていると言う状況もこの時代の犬と人間のかかわり方の一端を示しているらしい。

等身大のジオラマでは、沖縄で発見された石器時代の男女が展示されていた。
男性はヤンバルクイナをぶら下げて、女性は木の実と貝を手にしている。体つきや顔もその後の縄文時代移項の人たちとはちょっと違っている。

遺跡から彼らが何を食べていたのか、どうやって暮らしていたのかが推測されているといった話を聞いてきた。
(「男性が狩りに行って女性が採集をしていたと言うのも分かっているのか?」とたずねたら「その証拠はない。」とのことだったのがちょっと印象に残った)

先日、シンポジウムでの文系(歴史的考察)の発表では「私は思う」「私は考える」といった表現がほとんどだったことから不思議に思っていたら、歴史を専門としている方に「歴史は状況証拠を集めて推測していくのだから、誰も見たことがないのだから」と言われてすごく納得できたのだが、実際に歴史(と言うか考古学)が推測の学問なのだと実感させられる記事があった。

asahi.com:虫食いドングリ 選んで捨てた穴? 縄文の「貯蔵庫」か - 社会.

 縄文時代のドングリ貯蔵庫は、虫食い選別後のごみ捨て場だった――。奈良市で開かれた日本文化財科学会で3日、奈良教育大の金原正明・准教授(古環境学)が西日本の縄文遺跡の分析から導いた研究結果を報告した。縄文人の生活実態の解明に一歩近づく新説だ。

(中略)

 全国各地の縄文遺跡では、地面に掘られた穴に多数のドングリが詰まった状態で見つかる例が多く、縄文人が食用のドングリをためた「貯蔵穴」と一般に思われてきた。

 金原さんは、西日本最大級の貝塚・東名(ひがしみょう)遺跡(佐賀市)など西日本各地の縄文遺跡が、当時は海岸や湧水(ゆうすい)地など低湿地だった場所に多いことに着目した。

 収穫したドングリを水に浸せば、虫食いで軽くなったドングリは浮いて選別できる。民俗学上、現代でもそうした例が知られていることから、金原さんは、西日本の縄文遺跡では選別目的の穴が多かったと推定。詰まっていたドングリは選別後に捨てられた虫食いドングリと想像した。

「想像した」・・・・正に推理小説の世界なんだなぁ・・・・・

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