« 超・美術館革命 | トップページ | 消えたブルーシート »

2007.05.31

異国への憧れ

日本の画家たちが異国にあこがれた時代の2つの展覧会を見てきた。

ひとつはレオナルドのシンポジウムのときにいただいた藝大のパリへ―洋画家たち百年の夢

Img_3884


東京美術学校とその後身の東京芸術大学卒業生と教員による名作約100点を通して、 日本固有の「洋画」というジャンルの歩みを振り返るとともに、その将来を見つめます。

さすがに何度か見たことのある絵も多くて、見ているだけで楽しかった。
いいなぁと思った絵を後から考えてみると人物を描いたものはほとんどなくて、風景画だったり静物だったり・・・
基本的にはそういうものの方がすきなのかもしれない。

明治時代からみんなパリに渡り、吸収できるものをすべて吸収して日本に帰ってきていた時代。
いまはその歴史的な重みの違いはあるにせよ、かつてほどパリにこだわる必要がなくなっているんだろうな。

おもしろいのは留学生の義務に名画の複製があったというのだ。勉強の一端でもあり、母国に名画を伝えるひとつの方法でもあったのだろう。

そういえば、日本に限らず師匠の絵を写すなどということはどこの国でもよくやっていたことだし、質の良い写真やコピーのない時代に文化を伝えるための方法はそれしかなかったんだろうな。

Img_3883


それを痛感させたのは異国への憧れと言う点では同じものがある町田の国際版画美術館で6月24日まで行われている中国憧憬―ちゅうごく・しょうけい―日本美術の秘密を探れ

本展では、平安~室町時代の仏画や絵巻物から、江戸時代の狩野探幽(かのうたんゆう)や池大雅(いけのたいが)、谷文晁(たにぶんちょう)らの作品まで、豊富な作例を展示し、版本を介した中国画題受容の様相を検証します。小さな木版の画面がまだ見ぬ中国のイメージを喚起し、新しい日本美術を生み出してきた歴史を、重要文化財9点を含む約110点の作品によってたどる試みです。

中国で作られた版画の図柄をそのまま題材として新しいものを作ったり、写本を作ったり・・・かつては中国と言う国が日本の人たちにとってどれほど憧れのある国だったのかを思わせる絵の数々。

中国美術に対してはそのままの形、そのままの図柄で写し取るけれど、明治時代パリにあこがれた人たちは(模写もしたけれど)自分なりの世界を作って、人によっては日本画の雰囲気を漂わせた洋画を描いていたと言うことなんだろうなぁ・・・

|

« 超・美術館革命 | トップページ | 消えたブルーシート »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/3303/15271567

この記事へのトラックバック一覧です: 異国への憧れ:

« 超・美術館革命 | トップページ | 消えたブルーシート »