庭園美術館の庭園
東京都庭園美術館でアルフレッド・ウォレスを見たあとで、いつものように庭に出る。
思っていたよりも時間がかかったので外に出たときにはもう日がかげってきていてさすがにちょっと寒い。
今はどこへ行っても梅が咲いている。
例年だと梅が咲くと「もうすぐ春だなぁ」とちょっとうれしくなるのだが、今年はこの暖冬だから梅が咲いたからうれしいという感じはしない。
Cosはたぶん花としての梅はそんなに好きじゃないだろう。
梅よりはこの猫(というのにはちょっと大きいけど(^^; でも名前を忘れたのだ)のほうがずっと好きだ。さすがに梅の花をバックにすると鋭さよりも威厳を感じさせる。
ここにいるすべてのもののうえに、彼なりの論理感を持って君臨している威厳・・・それは、彼を見るものがおのずと従うような威厳かな。
庭園美術館は建物もいいけれど、この庭もいい。
普段は(庭園だけに入ってくる)子供づれに人たちや、美術館帰りに散策している人たちで「庭」というよりも「公園」という感じが強いのだけれど、このときには寒くなってきたこともあって、ほとんど人もいなかった。
それでもいすに座って眺めを楽しんだり、なにやら語らっていたり、そこにいる人たちの誰もがゆったりと時間をすごしている。
この庭園美術館のバラは昔ながらの作り方をしてあって、「バラ園」として知っているほかのところのバラとはかなり違う雰囲気。
花が咲き誇っている季節にはやっぱりあでやかなバラの並木(という言い方をするんだろうか?)なのだが、今は冬。
それなのに、しっかりと花が残っている。それもきちんと咲いているバラが残っているのだ。この一輪だけではなく、いくつも残っている。
暖冬とはいえ、葉が落ちてしまった後に残っているバラはさびしい。
もう海には戻れない船乗りのように。
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